グーグルのデジタル化構想批判 ジャンヌネー氏に聞く2009年9月12日10時51分 フランスの国立図書館長だった05年に『Googleとの闘い――文化の多様性を守るために』を著して国際的な反響を呼んだ仏歴史学者ジャンノエル・ジャンヌネーさん(67)は、グーグルによるデジタル化した書籍の全文検索サービス構想を批判する欧州の代表的な論客だ。日本の国会図書館の招きで訪日、講演するのを前に、パリで話を聞いた。 ――構想の問題点は。 デジタル化自体はすばらしい。問題は人類の遺産のデジタル化なのに、一米国企業による独占的な状況が生まれる点だ。英語の書籍が多くなり、アングロサクソン的な見方が優先されるおそれがある。例えば、仏革命はギロチンによる国王処刑が強調され、打ち出された人権思想がなおざりにされかねない。 グーグル検索は広告を伴う。書籍を利用して利益をあげるということだ。 ――世界の著作権者を巻き込