「山焼き」で知られる奈良市の景勝地、若草山(標高342メートル)にモノレールを走らせる構想を奈良県が練っている。減り続ける観光客に足を向けてもらう狙いで、地元商店主らは歓迎。だが一帯は世界遺産「古都奈良の文化財」を保護する緩衝地帯に指定されており、ユネスコの諮問機関「イコモス」の国内組織が強い懸念を表明する異例の事態になっている。 若草山は山腹が芝生で覆われ、笠を三つ重ねたような形から「三笠山」とも呼ばれる。山焼きは1月の第4土曜にあり、今年は25日。夜景の名所でもある。ただ、東大寺大仏殿などを眼下に眺められる中腹の「一重目」へは、高低差約100メートルの急な石段を登らなければならない。 年間の入山者数は約12万人(2012年)と、ピークだった30年前の4分の1に減少。県は巻き返し策として、斜面用の小型モノレール導入を検討している。 計画案では、山焼きに影響がない南側の春日山原始林との境界
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