9月4日の深夜に京都駅付近で起きた“乗客置き去り事件”がネットで話題です。投稿される大半の意見は、バス会社に批判的です。でも、三つの視点で考えると、私はバス会社は「正しい」と思うのです。実はこの問題、日本社会の大きな欠陥についての問題提起につながります。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博) ● “乗客を深夜の街に降ろして置き去りにして逃げた” 京都駅で騒動が勃発 今週、ある事件が起こりました。9月4日の22時10分に大阪を出発して東京に向かった夜行バスのエアコンが故障して、京都駅で運行中止になったのです。 37人の乗客はそこで降ろされて、バス代分に上乗せして新幹線で東京駅まで行けるように1万5000円を後日支払うという説明があったそうです。 【注】:本記事で取り上げる事件には、複数の乗客と乗務員の証言が食い違っている点があります。ビジネス事例として扱う記事ですが、細部の情報に不確実な点が