ジャズ評論家・柳樂光隆、元WIRED編集長の若林恵、そして気鋭のフリー編集者・宮田文久が主催する、編集ライター講座『若柳宮音筆の会』に、特別ゲストとして、普段は決して表舞台に出ることのない「テープ起こし」の達人2人が招聘された。その名も「サクラバ姉妹」。文藝春秋社など並みいるメジャー出版社、メジャー雑誌のインタビューの原稿起こしを手がけ、編集者から「このまま記事にできるほど」と絶大な信頼を集める縁の下の仕事師。そのきめ細やかで、美しい仕事ぶりは、出版業界のみならず、どんな仕事をやる上でもきっと役に立つ。当日の受講者から、3人の若手ライターが、サクラバ姉妹の仕事の核心にあるものは何かを考えた。 仕事の先には必ず「人」がいる 文:半澤絹子 「この原稿自体が、『取材された人そのもの』のようだ」「出来上がってきたものが、そのまま原稿として使える」 これは、ライターやドキュメンタリー作家への評価では