昭和天皇の回想録とされる文書が、宮内庁に寄贈されることになった。美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が昨年12月に米国の競売で約27万5千ドル(約3千万円)で落札し、寄贈を申し出ていた。宮内庁が28日、発表した。 文書は、宮内省御用掛(当時)だった元外交官の寺崎英成氏が終戦の翌年に昭和天皇の記憶を聞き取って記したものとみられ、太平洋戦争の開戦や敗戦の原因などに言及されている。 落札した高須氏が今年2月に宮内庁書陵部に持ち込み、職員が調べていた。寺崎氏の直筆とみられることが確認されたため、宮内庁は受け入れを決めた。1991年に「昭和天皇独白録」として刊行された文書の原文とみられるという。 高須氏は取材に対し、「やっと寄贈ができて、すっきりした。皇族の皆さまにもぜひご覧いただければと思います」と話した。(中田絢子)
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