米国がイスラエル建国70年の14日に大使館をエルサレムに移転するのを前に、パレスチナ自治区ガザ地区の境界付近で11日、パレスチナ難民の帰還を求める大規模な抗議デモがあった。ガザ保健省によると、イスラエル軍の銃撃などでパレスチナ人1人が死亡、900人超がけがをした。 イスラエル軍によると、デモには約1万5千人が参加した。一部が火炎物を使ったり、タイヤを燃やしたりし、軍は実弾や催涙弾などを発射した。3月末から毎週金曜日に行われているデモでの死者数は、40人を超えた。 パレスチナ側は、米大使館がエルサレムに移転する14日と、イスラエル建国に伴ってパレスチナ人約70万人が難民になった「ナクバ」(大破局)から70年の15日、大規模な抗議デモをする予定。イスラエル側との緊張が一段と高まる恐れがある。(エルサレム=渡辺丘)