9月6日にドイツのラムシュタイン米空軍基地で開かれた会議において、ウクライナへの追加支援が表明されたが、ウクライナ政府が米国などの主要支援国に強く求めてきたロシア領内深く入る攻撃を可能にする長距離砲の使用許可は、認められなかった。 ウクライナ政府は、ロシアに脅かされてはいけない、という内容の主張を続けていた。しかしアメリカは、仮に使用許可を出したとして戦況に大きな変化はない、と冷淡であった。 ウクライナ政府は、「支援国が提供武器をロシア領内への攻撃に使用させてくれないので、ウクライナは勝てない、(支援国が許可すればウクライナはすぐにでも勝つ)」といった言説を繰り返し流布してきた。 これは現実の戦争の停滞の責任を、支援国の臆病風に負わせる、という発想にもとづく宣伝活動であったと言える。この宣伝活動の一環として、ウクライナは、強引に戦局をロシア領内に広げるため、クルスク侵攻作戦という合理性に欠