Facebookが大々的に発表して話題となった暗号通貨Libraは、2020年4月に大きなピボット(方針転換)を行った。「暗号通貨」(cryptocurrency)の看板を下ろし、「決済システム」(payment system)となったのである。 Libraは、今までに各国の金融当局から厳しい批判を受け続けてきた。今回のピボットで、それらの批判の多くに回答した形だ。今後、Facebookから引き継いだ技術力、資本力、効率を発揮できれば、国際的な金融システムの中でLibraが競争力ある地位を占める可能性は十分にあるだろう。 金融システムのルールを守る 米国のテックジャイアント(巨大IT企業)の一角であるFacebookが、Libraの構想を発表したのは19年6月のことだ。当初の資料(ホワイトペーパー)には、暗号通貨とブロックチェーンのテクノロジーとカルチャーを引き継ぎ、複数通貨バスケットに連
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