日本の債券投資家は、金利スワップを使って変動の激しい世界の債券市場から幾らかのリターンを得るための独創的な取引を工夫している。 その中で人気が高まりつつあるのが、期間長めの米国債が同年限スワップに対して有する利回りプレミアムに着目した取引だ。具体的には米国債をロング、同年限のスワップをショートにする。米国債を買って、そこから得られる金利でスワップの固定金利側を支払い、その差額を利益とする。 この戦略ではキャピタルゲインが制限されるものの、原資産の債券の下落による損失のリスクも限られる。30年物米国債利回りは24日に3.66%前後で、同年限のスワップレートより約70ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高かった。 昨年の記録的な債券売りは、世界の債券投資家たちには数十年ぶりの高利回りという恩恵をもたらした。しかし日本の運用者だけは今も、国内の低金利世界に直面している。外債投資の定番とも