水深数百メートルの海中に、ミラーボールのようにキラキラと踊り回っている顕微鏡サイズの生き物がいる。サフィリナだ。微小な甲殻類の1種で、青く光ることから「海のサファイア」とも呼ばれているが、海面で餌を食べているときには、その姿はほとんど見えない。 サフィリナの色は、体表の微細構造によって発色する「構造色」で、いちばん外側の皮殻のすぐ下にびっしりと並んだ結晶に由来している。2015年の研究によると、この結晶はグアニンというDNAの主成分からできていて、六角形のパターンが交互に整列することにより光を反射しているという。(参考記事:「カメレオンの七変化、秘密は皮膚の小さな結晶」) 研究チームを率いたイスラエルのワイツマン科学研究所の構造生物学者リア・アッダーディ氏は、「サフィリナは、この光を利用して合図を送ったり、コミュニケーションを取ったりしているようです」と言う。(参考記事:「光る生き物の世界
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