ドイツ在住の若手バイオリニスト、有希・マヌエラ・ヤンケさん(26)が使用する名器ストラディバリウス(保険評価額約6億円)が9月28日、ドイツ・フランクフルト空港の税関に押収されていたことがわかった。 楽器をヤンケさんに貸与している日本音楽財団(東京)が明らかにした。 ヤンケさんから財団に入った連絡によると、日本で演奏会を終えて28日に帰国した際、空港で「必要な通関手続きを取らなかった」として押収された。楽器が財団貸与のもので仕事で必要なことなどを書類を示して説明したが、受け入れられなかったという。 押収されたのは1736年製の「ムンツ」で、5年前から財団がヤンケさんに貸与していた。フランクフルト空港税関は、輸入関税として評価額の19%に当たる約1億2000万円を支払うよう求めているという。