麻布学園は関東では開成学園、武蔵高等学校と並ぶ、関東御三家の一角をなす名門校だ。東大合格者数も90名と高い進学実績を誇る。それとともに有名なのが自由な校風。 一般的な中学、高校とは異なり、制服もなければ髪を染めることも禁止されていない。生徒任せの自由な校風から、どのようにして日本屈指の優秀な生徒は育てられるのか、氷上信廣校長に話を聞いた。 ■ そもそも「校則」すらない 【詳細画像または表】 ――自由な校風と聞きますが はい、非常に自由です。生徒によく言うのは、「牧場に例えれば“麻布牧場”では自由が保障されている。でも普通の牧場(学校)と違うのは柵がないことだ。しかもその先は崖だぞ」ということです。要するに自由を満喫するのは結構だけど、社会との線引きは自分たちでやらなきゃいけない、ということを教えます。 中には崖から落ちて痛い目を見る生徒もいますが、「自由と自律はコインの表裏の関