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ブックマーク / mathlog.info (27)

  • 素イデアルの分解法則3:ヒルベルトの分岐理論

    $$\newcommand{a}[0]{\alpha} \newcommand{Aut}[0]{\operatorname{Aut}} \newcommand{b}[0]{\beta} \newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{c}[0]{\cdot} \newcommand{d}[0]{\delta} \newcommand{dis}[0]{\displaystyle} \newcommand{e}[0]{\varepsilon} \newcommand{F}[0]{\mathbb{F}} \newcommand{farc}[2]{\frac{#1}{#2}} \newcommand{FF}[6]{{}_3F_2\left(\begin{matrix}#1,#2,#3\\#4,#5\end{matrix};#6\right)} \newcomma

    素イデアルの分解法則3:ヒルベルトの分岐理論
  • 離散フーリエ変換と数論変換 (5) 数論変換 (NTT)

    この連載について離散フーリエ変換 (DFT) および数論変換 (NTT) の原理、そしてそれらのプログラミングにおける実装方法について記述します。 各用語の定義の違いを明確にするため、それぞれについての回を分割します。 離散フーリエ変換 (DFT) 数列の畳み込み 高速フーリエ変換 (FFT) ビット反転置換 数論変換 (NTT) (稿) NTT の高速化 中国剰余定理による値の復元 文前回までに考察した複素数体$\mathbf{C}$上の離散フーリエ変換 (DFT) では、入力が整数であっても小数の演算が必要でした。 そこで今回は、入力が整数の場合には整数の演算のみで済むよう、何らかの整数の集合上でも前回までの理論が成り立たないかを検討します。 この結果として、数論変換 (number-theoretic transform, NTT) が得られます。 実用性を考慮すると、結論として

    離散フーリエ変換と数論変換 (5) 数論変換 (NTT)
    xiangze
    xiangze 2024/07/26
  • 駆け足で学ぶエクスパンダーグラフ

    こんにちは. Le Algorithm の著者をしているのぶしみ( @knewknowl )と申します. 数学系の記事を執筆しやすそうなMathlogというサービスを知ったので, 試しがてらに一記事を執筆しようと思い立ったのでエクスパンダーグラフについての紹介記事を書いています. グラフ理論やグラフアルゴリズム関連の研究に携わると「エクスパンダーグラフ」という単語に出会うことがあります. この記事ではこのエクスパンダーグラフについて概説します. 前提知識としては, 線形代数の基的な事柄(固有値の定義とか)が分かっていれば大丈夫です. 念の為, 記事の末尾に付録Aとして行列のスペクトルノルムの定義や基的な性質を載せています. 1. 基的な定義基的な用語の定義をします. グラフの隣接行列, 遷移確率行列, グラフラプラシアンの定義を知っていれば1章は読み飛ばして頂いても構いません.

    駆け足で学ぶエクスパンダーグラフ
    xiangze
    xiangze 2024/07/23
  • 【層理論第3回】標準脆弱分解と層係数コホモロジー

    $$\newcommand{bbC}[0]{\mathbb C} \newcommand{bbN}[0]{\mathbb N} \newcommand{bbR}[0]{\mathbb R} \newcommand{bbZ}[0]{\mathbb Z} \newcommand{cA}[0]{\mathcal{A}} \newcommand{cM}[0]{\mathcal{M}} \newcommand{cO}[0]{\mathcal O} \newcommand{Coker}[0]{\operatorname{Coker}} \newcommand{End}[0]{\operatorname{End}} \newcommand{Ext}[0]{\operatorname{Ext}} \newcommand{Hom}[0]{\operatorname{Hom}} \newcommand{id}

    【層理論第3回】標準脆弱分解と層係数コホモロジー
    xiangze
    xiangze 2024/07/20
  • 【層理論第4回】層に対する様々な演算I

    $$\newcommand{bbC}[0]{\mathbb C} \newcommand{bbN}[0]{\mathbb N} \newcommand{bbR}[0]{\mathbb R} \newcommand{bbZ}[0]{\mathbb Z} \newcommand{cHom}[0]{\mathcal{H}om} \newcommand{cM}[0]{\mathcal{M}} \newcommand{cO}[0]{\mathcal O} \newcommand{Coker}[0]{\operatorname{Coker}} \newcommand{End}[0]{\operatorname{End}} \newcommand{Ext}[0]{\operatorname{Ext}} \newcommand{Hom}[0]{\operatorname{Hom}} \newcommand

    【層理論第4回】層に対する様々な演算I
    xiangze
    xiangze 2024/07/20
  • 2つの準同型を同一視する【前編】

    $1.$記事の概要$2$つの線形空間が与えられ,それらの間に線形同型写像があれば,それらの線形空間を同一視することができます. では,「$2$つの線形写像が」与えられたときに,どのような条件が満たされれば,それらの線形写像を同一視できるでしょうか?実はこの疑問に対する答えが,線形代数でよく見かける$P^{-1}AP$であり,四角い可換図式なのです. この記事では,$2$つの線形写像,あるいは群準同型や環準同型などを同一視できるための条件について,例を交えて解説します.この記事の内容は,数学のあらゆる分野に現れる重要なものですから,あなたの興味がどの分野にあるかによらず,きっと役に立つことでしょう.ぜひ読んでみてください! みなさんきっとお忙しいでしょうから,最後まで読まなくてもいいように重要な内容ほど最初の方に載せています.冒頭の少しだけでも目を通してみてください. 定義$\to$色々な分

    2つの準同型を同一視する【前編】
    xiangze
    xiangze 2024/07/12
  • Ginsparg-Wilson関係式の導出

    $$\newcommand{all}[1]{\left\langle#1\right\rangle} \newcommand{blr}[1]{\left[#1\right]} \newcommand{car}[1]{\left\{#1\right\}} \newcommand{di}[0]{\displaystyle} \newcommand{fr}[2]{\frac{#1}{#2}} \newcommand{lr}[1]{\left(#1\right)} \newcommand{ma}[1]{\(\di{#1}\)} \newcommand{Slash}[1]{\ooalign{\hfil$#1$\hfil\crcr\raise.167ex\hbox{/}}} \newcommand{test}[0]{\oalign{{X}\crcr{Y}}} $$ 前回の記事 Ginsparg-Wil

    Ginsparg-Wilson関係式の導出
  • 一般次元における球座標系のバリエーション

    $$\begin{aligned} x_{1}&=r\cos(\phi _{1})\\x_{2}&=r\sin(\phi _{1})\cos(\phi _{2})\\x_{3}&=r\sin(\phi _{1})\sin(\phi _{2})\cos(\phi _{3})\\&\vdots \\x_{n-1}&=r\sin(\phi _{1})\cdots \sin(\phi _{n-2})\cos(\phi _{n-1})\\x_{n}&=r\sin(\phi _{1})\cdots \sin(\phi _{n-2})\sin(\phi _{n-1})\ \end{aligned}$$ 3次元であれば角度は天頂角や方位角として図形的に理解できますが、4次元以上では図形的な理解は困難です。また、角度の取り方には任意性があり、別の表し方も可能です。 図形的な理解は度外視した上で、三角関数の性

    一般次元における球座標系のバリエーション
    xiangze
    xiangze 2024/05/21
  • 非整数階時間微分を含む拡散方程式の弱解に対する性質

    $$\newcommand{a}[0]{\alpha} \newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{caputo}[0]{{_0^cD_t^{\alpha}}} \newcommand{dt}[0]{\frac{d}{dt}} \newcommand{e}[0]{\varepsilon} \newcommand{essinf}[0]{{\rm ess}\inf} \newcommand{esssup}[0]{{\rm ess}\sup} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{om}[0]{\Omega} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} $$ Some property for weak solutions of the time-fractional diffusion equ

    非整数階時間微分を含む拡散方程式の弱解に対する性質
    xiangze
    xiangze 2024/03/22
  • 多様体上の構造を群とその表現から理解する

    $$\newcommand{Ad}[0]{\mathrm{Ad}} \newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{End}[0]{\mathrm{End}} \newcommand{Fr}[0]{\mathrm{Fr}} \newcommand{g}[0]{\mathfrak{g}} \newcommand{GL}[0]{\mathrm{GL}} \newcommand{H}[0]{\mathbb{H}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{O}[0]{\mathrm{O}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{SL}[0]{\mathrm{SL}} \newcommand{so}[0]{\mathfrak{so}} \newcommand{SO}[0]{\

    多様体上の構造を群とその表現から理解する
    xiangze
    xiangze 2024/02/28
  • 多様体にヤコビアンとホモロジー群が定める2種類の向きの整合性

    始めに例を見よう記事の概要この記事では,ヤコビアンとホモロジー群のそれぞれを用いて,2種類の向きを多様体に対して定義し,それらの間にはよい対応があることを示す.ヤコビアンにより定まる向きとは,多様体を向き付ける座標近傍系(の同値類)のことであり,ホモロジー群により定まる向きとは,ホモロジー群の基類(適切な条件下では生成元)のことである. なお,この記事で定義する「向き(ムキ)」「向き(ムキ)を保つ」「向き(ムキ)を逆にする」などの用語は,『トポロジーの基礎 上』(参考文献2)の中で使われている「向き」「向きを保つ」「向きを逆にする」という言葉と整合的になるようにしたつもりである.なので,『トポロジーの基礎 上』を読む際の参考にしてほしいと思う.2種類の向きの間には後述するような整合性があるため,の中の向きという用語を,この記事のどちらの定義の向きとして読んでも,大きな問題は生じないと思

    多様体にヤコビアンとホモロジー群が定める2種類の向きの整合性
  • 表現論から見る連続ウェーブレット変換

    $$\newcommand{bra}[1]{\langle{#1}|} \newcommand{braket}[2]{\langle{#1}|{#2}\rangle} \newcommand{ket}[1]{|{#1}\rangle} $$ このコラムでは, 連続ウェーブレット変換(CWT)を表現論の立場からざっくりと眺めてみようと思います. なお, ここではbra-ket記法を用いますが, この記法は位相などを見逃す可能性があるので少し注意が必要です. CWTと再生公式最初にCWTの一般論を復習しておきましょう. この分野では稀ですが, Fourier変換はユニタリー角周波数型を用いていることに注意してください. $$c_\psi=2\pi \int_\mathbb{R} \frac{|\hat \psi(\xi)|^2}{|\xi|}d\xi<\infty$$ を満たす関数$\psi\

    表現論から見る連続ウェーブレット変換
    xiangze
    xiangze 2024/01/07
  • ζ(1)はγなのか?

    $$\newcommand{bm}[0]{\boldsymbol} \newcommand{o}[2]{\ordi{#1}{#2}{}} \newcommand{ok}[2]{\ordi{}{#1}{#2}} \newcommand{ordi}[3]{\frac{d #1^{#3}}{d #2^{#3}}} \newcommand{p}[2]{\part{#1}{#2}{}} \newcommand{part}[3]{\frac{\partial #1^{#3}}{\partial #2^{#3}}} \newcommand{pk}[2]{\part{}{#1}{#2}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{Res}[0]{\operatorname{Res}} $$ はじめにどうもこんにちは、🐟️🍊みかん🍊🐟️です。今回は個人的に好

    ζ(1)はγなのか?
    xiangze
    xiangze 2023/11/04
  • Lindemann-Weierstrassの定理は意外と難しくない

    $\alpha_1,\dots,\alpha_n$を相異なる代数的数とすると$e^{\alpha_1},\dots,e^{\alpha_n}$は$\overline{\mathbb{Q}}$上線型独立である. この定理を$0$と$1$に適用すると$e$の超越性が分かり、$0$と$\pi i$に適用すると(背理法により)$\pi$の超越性が分かります.素晴らしい定理ですね! 今回は証明の短さを追求するのではなく、多少長くてもなるべく「気持ちが理解できる」証明になるように工夫してみました.より短く纏まっている文献としては、子葉さんによる以下の解説記事があります. リンデマン・ワイエルシュトラスの定理 | Mathlog 問題の言い換えまずは定理1を代数的な言葉で言い換えて整理することから始めましょう.$K$を$\mathbb{C}$に含まれる$\mathbb{Q}$の有限次Galois拡大体と

    Lindemann-Weierstrassの定理は意外と難しくない
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    xiangze 2023/11/01
  • 【情報幾何学】指数型分布族が定めるHesse構造

    2021 5/17 divergenceについて追記 2022 1/29 命題5の証明を修正 これは情報幾何学の勉強ノートです。仮定する微分幾何の知識は多様体、座標近傍系、テンソル場、Poincareの補題、リーマン構造、接続、捩率、曲率などです。またこのノートの目標である指数型分布族が定めるHesse構造(双対平坦構造ともいう)までできる限り最短でたどり着けるようにしました。基的には私の勉強用です。 私は情報幾何が専門ではありません。このノートを書いた理由ですが、情報幾何の初学の段階において、登場する色々な設定や座標やその他の概念の散在的で有機的な繋がりがいまいち多様体論的に、幾何学的にすっきり整理して理解しにくかったという経験があります。なのでこのノートでは一つの論理的な道筋がとらえやすいことと、conceptualな単純な理解ができることに配慮したつもりです。そのためやや叙述的な文

    【情報幾何学】指数型分布族が定めるHesse構造
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    xiangze 2023/10/24
  • 極小自由分解

    稿は局所環上の有限生成加群において極小自由分解が存在するならば、複体として一意的であることを示したものである。[1]で証明が委ねられていた部分の行間を補っただけなので誤りを含む可能性が大いにある。 $(A,\mathfrak{m},k)$を局所環,$M$を有限生成$A$加群とする。完全列 $\cdots\rightarrow L_i\overset{d_i}{\rightarrow}L_{i-1}\rightarrow\cdots\rightarrow L_1\overset{d_1}\rightarrow L_0\overset{\varepsilon}{\rightarrow}M\rightarrow0$ が次の3条件を満たすとき、これを$M$の極小自由分解という。 (1)各$L_i$は有限生成自由$A$加群である。 (2)各$i\geq0$に対して$d_iL_i\subseteq\

    極小自由分解
  • 「無限ホテル」から始める量子異常

    $$\newcommand{all}[1]{\left\langle#1\right\rangle} \newcommand{blr}[1]{\left[#1\right]} \newcommand{car}[1]{\left\{#1\right\}} \newcommand{di}[0]{\displaystyle} \newcommand{fr}[2]{\frac{#1}{#2}} \newcommand{lr}[1]{\left(#1\right)} \newcommand{ma}[1]{\(\di{#1}\)} $$ 【更新履歴】はここをクリック 31Oct.2022: referenceを追加しました R.Arouca, A.Cappelli and T.H.Hansson, "Quantum field theory anomalies in condensed matter

    「無限ホテル」から始める量子異常
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    xiangze 2023/06/13
  • コルンブルムの合同ゼータ関数

    概要今回は、コルンブルムによる合同ゼータ関数の一つ $$ \zeta_{\mathbb{F}_p[T]}(s)=\prod_{h\in \mathbb{F}_p[T];prime}(1-N(h)^{-s})^{-1} $$ を紹介します。$p$は素数、$h$は素多項式で、$N(h)=p^{\deg (h)}$です。 私自身、ゼータ関数のことは超初歩的なことしか知らない初心者ですが、たまたまこれを知って、代数のよい復習にもなる面白い話題だと思ったので、記事にすることにしました。そのため、私の代数の復習の目的が大きいので、ゼータ関数と直接は関係ない代数の説明が少々長くなりますが、ご了承ください。 素元分解の一意性からの導出くどいようですが、$\mathbb{F}_p[T]$が一意分解環であることから簡単に説明します。多項式環$(\mathbb{F}_p[T],\deg)$は、通常の多項式の割り

    コルンブルムの合同ゼータ関数
  • 【Spin幾何】曲率作用素とLichnerowiczの公式

    リーマンテンソル、リッチテンソル、スカラー曲率などの種々の曲率のスピノルへ作用への作用、およびDirac作用素の2乗、ラプラシアン、曲率の関係を記述するLichnerowiczの公式をまとめます。Lichnerowiczはリヒネロビッチみたいな発音です(ポーランド系なのでたぶん日語では書けない)。 $(M,g)$を$n$次元リーマンspin多様体とします。フレーム場を$\{e_i\}$とし、Clifford積は$\cdot$で表します。リーマン曲率テンソルを$R(X,Y)Z$とするとき、曲率形式は $$ \Omega(X,Y)=\frac{1}{2}\sum_{i,j}g(R(X,Y)e_i,e_j)e_i\wedge e_j $$ です。同型$\mathfrak{so}(n)\to\mathfrak{spin}(n)$は $$ e_i\wedge e_j\mapsto \frac{1}

    【Spin幾何】曲率作用素とLichnerowiczの公式
    xiangze
    xiangze 2023/05/05
  • 【Causality】全悪質時空1

    因果的な性質としては最悪の性質を持つ全悪質時空の因果構造について解説します。全悪質時空はその因果的性質の悪質さからあまり多くの研究がなされていません。しかし私は以下の理由から割と面白い対象だと思っています。 Godel宇宙など相対論で有名な例があるコンパクト時空を考える時、ほぼ必然的に全悪質かどうかという問題意識を持つことができる与えられた時空が全悪質かどうかを完全に判定することは難しい。時空という描像で時間と空間を捉えようとするとき、結局時間とは何なのかという形而上学的な疑問をもたらす この記事の内容の9割は Matori, Totally vicious space‐times and reflectivity (1987) https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.527977 の解説です。 全悪質は英語ではTotally Viciousと言いま

    【Causality】全悪質時空1
    xiangze
    xiangze 2023/03/29