SRAM(Static RAM)と同様、以前からあるもう1つの揮発性メモリー技術がDRAM(Dynamic RAM)である。SRAMはマイクロプロセッサー中でキャッシュ†として使われる場合がほとんどだが、DRAMは、演算に必要なデータを保管する主記憶として使われる。 †キャッシュ(キャッシュメモリー)=プロセッサーが稼働中に利用する一時的なデータ保管庫。主記憶との違いには、キャッシュの容量が小さい一方で、より高速応答であるといった点などがあるが、本質的な違いは、コンピューター・プログラムから主記憶にはアクセスできるが、キャッシュのデータにはアクセスできない点である。 このため、DRAMは非常に重要な役割を担っているが、この技術の微細化は頭打ちに近い状態にある(図1)。2016年ごろ、設計ルールでいえば20ナノメートル(nm)付近までは、約4年で半減のペースで微細化が進んでいたが、それ以降は
