タグ

ブックマーク / gazfootball.com (274)

  • 「1得点1アシストだけど・・・」ドイツ・ブンデスリーガ第5節 ボルシア・ドルトムント-ザンクトパウリ(3-1)

    決勝点と1アシストと、結果に関しては全く文句の無い試合ではあったが、香川自身の出来という意味ではいまいちだったね。 まあ、その印象の大半が、グロスクロイツのヘッドをアシストしたライン際から上げたクロスのすぐ前に、単純な折り返しをインサイドに当てて吹かしてしまったシュートミスによるところが大きいんだけどね(笑)。それ以外でも、この試合では総じてトラップミスやパスミスが多かった。でも、そこで終わってしまわないところが、香川のメンタルの強さと言うか、それがもたらす運気の強さなのかなという気がする。 この試合では、香川の1得点以外はグロスクロイツが全て得点したが、ゲッツェ、バリオス、香川、そしてレヴァンドフスキと、前線の選手がまんべんなく得点できているというのは、極めて珍しい現象だと思う。その中でも今のところ最も重要な働きをしていると言えるのがバリオスで、豊富な運動量でスペースを作りつつ前線で体を

  • 「ルール・ダービーで2得点!」ドイツ・ブンデスリーガ第4節 ボルシア・ドルトムント-シャルケ04(3-1)

    前回の戦評で、今のままじゃゲッツェに得点力で負けてるよ~と書いたら、何とアウェイのルールダービーで2得点を決めてしまうとは、まさに恐るべき引きの強さと言うか、今までの日人選手が何度と無くぶつかって来た壁を軽々と越えてしまう呆気なさは、何て表現していいのか分からなくなるよね。 課題をここに書いたら香川がすぐクリアしてくれる逆デスノート状態であるならば、次はバイエルン戦で得点を挙げないと、まだ高原の実績には勝てないよ、と言っておこうか(笑)。 とは言え、香川のプレイが良かった以上に、シャルケの守備がザル過ぎたという事はエクスキューズとしておく必要がある。 昨シーズンに2位と言う成績を残した同じチーム、同じ監督とは到底思えないぐらいにチームがバラバラで、セットプレイではゾーンなのかマンマークなのか分からない曖昧な守備で何度もフリーでドルトムントの選手にボールを触られ、香川がバイタルエリアでボー

  • 「これぞプロビンチア魂」イタリア・セリエA第2節 チェゼーナ-ACミラン(2-0)

    長友のプレイがどうこうと言うより、チェゼーナのプロビンチアホームらしい攻守一丸となった魂を感じる内容が素晴らしかった。 チェゼーナは4-3-3のフォーメーションで、後ろの7人がコンパクトなブロックを作ってミランのイブラヒモビッチ・パト・ロナウジーニョの超強力3トップにスペースと時間を与えず、ボールを奪ったらジャッケリーニのスピード溢れるドリブルを中心にした鋭いカウンターで攻める意図が全員に徹底されていた。 前半の30分には、ジャッケリーニのドリブルからフリーで前線に飛び出したチェッカレッリにサイドチェンジが渡り、チェッカレッリは胸トラップからダイレクトで浮き球のクロスを上げ、それをボグダニがDFに競り勝って頭で押し込み、44分にはカウンターからボグダニが一発のパスで裏に飛び出したジャッケリーニに合わせ、ゴール右隅に絵に書いた様な素晴らしいゴールを決めて見せた。 ミランはスペースが無くて終始

  • 「チームと自身を救った初ゴール」ドイツ・ブンデスリーガ第4節 ボルシア・ドルトムント-ヴォルフスブルク

    いや、つくづく香川は強い星の下に生まれてきた選手だなあ・・・ この試合での香川は、試合開始からヴォルフスブルクの現役セレソン、ジョズエのすっぽんマークにあって存在を消され、代表戦での疲れもあるのか、後半開始直後以外はあまりスペースへと飛び出すことをせず、まるで調子が悪いときの誰かさんのように、密集したバイタルエリアの中でちょこちょこ動いては足元にクレクレ状態に終始してしまっていた。 何分だったか、珍しく香川の前に一瞬スペースが出来たときに、味方がパスを出してくれた場面があったのだが、香川は集中力を切らしていて味方の意図とボールに気づかず、パスに反応できずにそのまま流れてしまったのを見て、ああ今日はダメだなと思ったのだが・・・ そこを救ってくれたのが香川以外の選手だった。終始、出足やプレスのスピード、攻守の切り替えでヴォルフスブルクを圧倒し、ジエゴやジェコといったスター選手を孤立させて全く仕

  • 「To be continued.」キリンチャレンジカップ 日本-パラグアイ(1-0)

    岡田、トルシエ、ジーコ、オシム、そしてまた岡田と、日本代表監督はご破算の歴史というか、前回の反省や総括、継続というものは全く考慮されず、約1名の人間によるその場の思いつきで決められて来たわけだが、まだザックが指揮しているわけではないにしても、一応は「継続」と言う言葉が感じられる内容だった。 もちろん、それはW杯で日が結果を出したという部分も大きいはずで、それまでの親善試合であれば、対戦国は若手主体だったり物見遊山半分だったりで、その国の実力の半分も出してくれない場合がほとんどであったが、今回のパラグアイはほぼベストメンバーで、かつ火曜日に日入りする周到さを見せていたのは、やはりベスト16で戦った相手と言うリスペクトがあったからだと思う。ただ日の得点場面で、中村を完全にフリーにしてスルーパスを出させてしまったのは番ではあり得ないシーンだろうけどね(笑)。 日の選手にも、W杯で実績を

  • 「7試合連続ゴールならず」J1第21節 ガンバ大阪-ジュビロ磐田(2-0)

    昨晩は保養所への旅行から帰って来たところで、フラフラになりながら見たのでところどころ記憶があやふやだけど、一応簡単にレポートを。 この試合でのジュビロの狙いははっきりしていて、ポゼッションで上回るであろうガンバに対して、サイドチェンジやアーリークロスで速く、人が少ないところを狙って攻撃するというものであり、特に前半終わりごろから後半にかけて、FWで先発の宇佐美が動けなくなり、平井の運動量が落ちた時には磐田の勢いが完全にガンバを上回っていた。 しかし、前半18分にCKのこぼれ球から放った二川のミドルシュートがDFの足に当たってコースが変わり、痛い先制点を与えてしまうと、後半30分にはまたもCKから高木に頭で決められ、攻撃で数的優位のチャンスを作ってもシュートまで持っていくまでにミスで時間がかかってしまうなど、磐田は攻守で詰めが甘くて調子でないガンバに勝ち点3を献上してしまった。 ガンバは橋

  • 「ダービーらしい結末」J1第20節 ジュビロ磐田-清水エスパルス(2-1)

    日本代表海外リーグ・たまにJリーグを網羅する節操なしサッカーコラムマガジン 漫画アクション内「Action Journal」にて月1回コラムを連載中。 設定を変にいじったせいで現在トラックバックが受け付けられなくなってますのでご容赦願います。 数年前にセリエAで黄金期を築いていた頃のユヴェントスでさえ、当時AとBをエスカレーターしていて順位もずっと下だったトリノを相手にしたトリノダービーでは、常にトリノに対して苦戦していたように、ダービーマッチというものは順位に関係なく拮抗する展開になる事が多いのだが、この試合もダービーらしい、下位である磐田の頑張りが非常に目立った内容だった。 清水は小野と田拓が負傷でスタメンから外れ、山真希と伊藤のダブルボランチに、岡崎とヨンセンの2トップという4-4-2で臨んだのだが、前田とジウシーニョの2トップが積極的に前からプレスをかけて清水の攻撃を分断、

  • 「夏ノ若手、求ム」J1第18節 鹿島アントラーズ-FC東京(1-1)

    鹿島はマルキーニョス、東京は梶山と羽生という中心選手を欠いた中での試合。 前半は完全に鹿島のペースで、鹿島の高い位置からの積極的なプレスの前に、徳永と森重の即席ボランチに全くボールが収まらず、27分にセットプレイからドフリーで飛び出した興梠に合わせられてさくっと失点を喫してしまう。 その後は東京もDF裏のスペースを使う意識が出始め、平山や石川がサイドのスペースを使ってカウンターから攻めるがシュートはことごとく正面を突いたりで鹿島がリードのまま、前半を終了する。 後半になり、東京が今野と森重のポジションをチェンジ、さらには大竹とリカルジーニョを投入してからは疲れが出始めた鹿島のサイドを完全に制圧し、鹿島はあわてて山と青木を入れるがサイドの攻防の状況は変わらず、かろうじて鹿島が東京の怒涛の攻撃を耐え忍ぶ展開が続く。 しかし86分に、右サイドの東京の攻撃に青木と小笠原が釣られてしまい、中盤を中

  • 「やはり鍵は運動量?」ZEROさんの分析より

    サッカーファンの間では、W杯で盛り上がった一般人を、何とかJリーグファンへと引き込めないかという議論が盛り上がっているようですが、申し訳ないですが私自身はしばし自転車浮気する不謹慎で行かせてもらいます(笑)。 つー事で、戦評はしばらく休みがちにはなりますが、いただいたメールには何とかお応えするようにします。とは言え、今回メールをいただいたZEROさんには、準決勝の後でも詳細な意見をいただいたのですが、そっちはほったらかしになったままですいません・・・ ガゼッタ様の戦評をヒントに、FIFAのスタッツを使って少し分析らしいことをしてみました。 結論的に言うと、ガゼッタ様が仰るように、オシムの先進性、ハードワークの大切さが分かるデータでした。 私のシロウトの分析は以下です。 ☆スペインと日 http://www.fifa.com/worldcup/statistics/teams/dista

  • 「スペインおめでとう!」南アフリカ・ワールドカップ 決勝 オランダ-スペイン(0-1)

    確かに力の差はあった。が、オランダは全てのプライドを捨ててスペインサッカーをさせない事を貫徹し、あと一歩でそれはまんまと成功してしまうところだった。そういう意味では、まさに今大会を象徴するような試合だったとも言えるだろう。 試合開始直後こそ、スペインが持ち前のパスワークでオランダを圧倒したが、その後はイエロー覚悟で厳しく守備をするオランダにボールをなかなか前に運ぶ事ができなくなり、拮抗した展開のままで前半を終了する。 オランダの守備は、マイボールになると2-4-4の形でロッベンがサイドに張って起点を作り、スペインボールになると前の4人がボールにプレッシャーをかけ、後ろの6人が中へと絞ってスペインの中盤を締め上げる形が非常に機能し、スペインはオランダの前線がワイドな位置取りをするためにSBが上がれず、ビジャが孤立してクサビのボールがほとんど入れられないという悪循環に陥っていた。 後半になる

  • 「ドイツの若さ、スペインの老練」南アフリカ・ワールドカップ 準決勝 ドイツ-スペイン(0-1)

    しかし、W杯も気がつけばあと2試合だねえ・・・見てるほうも長くて疲れる1ヶ月だったけど、いざ祭りが終わるとなるとやはり寂しいものがあるね。 さて準決勝のもう1試合だが、まあ月並みな言葉で言えば、ドイツの若さ、経験不足が出てしまった試合だったかなと。逆にスペインは、試合を支配する割に点が入らなくて普通ならイライラするところだったろうが、ブラジルとは違って最後まで崩れず自分たちのサッカーを貫徹したところが、ユーロを制した経験の強みが出たのではないか。 今までのドイツの相手は、イングランドにしてもアルゼンチンにしても、さらにはグループリーグのチームにしても、スペインほど高い位置からプレスをかけて来るところが無く、いきなり異なる守り方をして来た状況に慌ててしまったせいか、これまでは正確無比なつなぎを見せていた中盤でミスを頻発し、前半は完全に前に出るきっかけを失ってスペインに対して自陣に張り付くだけ

  • 「オランダじゃないオランダ」南アフリカ・ワールドカップ 準決勝 ウルグアイ-オランダ(2-3)

    世間はドイツスペインの好試合で盛り上がっているようだけど、すっかり出遅れの戦評ですいません・・・やっぱツールとW杯掛け持ちはつらいんだよね(笑)。 さて、試合直後の評判では、結果は出したが内容がいまいちとの意見が多かったオランダだったが、今までのオランダはパスワークで圧倒的に試合を支配するんだけど、そこで点が取れずにカウンターからコロリとやられるのが持ち味だっただけに、それまで決定的に欠けていたリアリズムを獲得できている実証なのではないかと思う。 その立役者として挙げられるのは、まずはファンボメルだろう。彼が中盤で試合の流れを読み、確実に相手のスペースを潰してマークを怠らず、攻撃に移ればシンプルな散らしを中心として、時としてその風貌には似合わない華麗なボールキープを見せたりと、チームとしての落ち着きや安定感を作り出していると言えよう。そこに、ロッベンのスピードやテクニック、スナイデルのア

  • 「王国の自滅」南アフリカ・ワールドカップ 準々決勝 オランダ-ブラジル(2-1)

    いや~、しかしサッカーとは当に恐ろしいスポーツだ。 前半の試合を見て、オランダが勝てると予想した人はオランダサポーター以外にはほとんどいなかったはずだ。それだけ、ブラジルの守備には安定感があってオランダは何も出来ず、逆にブラジルの攻撃スピードにオランダのDFがついて行けず、ブラジルは2点目を決めてオランダに引導を渡すチャンスが何度もあった。 ただ、非常にフェアだった西村主審のジャッジに対してホビーニョが凄い形相で何度も睨みつけるなど、どうも王者らしくないメンタルの乱れは感じたし、それまでは非常に切れていたルイス・ファビアーノがこの試合では全く存在感が無いなど、確かに不安要素は若干感じられた。だがそれにしてもだ・・・ 後半になって先制されたオランダが前に出て来てプレスを強め始めると、カウンターが増えるチャンスのはずだったブラジルは、ルイス・ファビアーノやカカー、ホビーニョといった前線の動き

  • 「トーレスをどうする?」南アフリカ・ワールドカップ パラグアイ-スペイン(0-1)

    日本代表海外リーグ・たまにJリーグを網羅する節操なしサッカーコラムマガジン 漫画アクション内「Action Journal」にて月1回コラムを連載中。 設定を変にいじったせいで現在トラックバックが受け付けられなくなってますのでご容赦願います。 もう気分は半分ツール・ド・フランスに移ってしまっているけど、やっぱり日が対戦したパラグアイがスペインとどういう試合をしたのかが気になって、1.3倍速で試合を見てみた。 事前に、互いにPKを止め合って盛り上がった試合という評判を聞いていて先入観があったせいかもしれないが、実際に見てみると終始パラグアイが守って守ってカウンターという展開で、最後は運動量が落ちて力尽きたという、典型的な強者と弱者の対戦だったように見えた。 もっとも、それはパラグアイをけなす意味で言ったわけではなく、パラグアイは120分間を闘った日戦から5人もの選手を入れ替えて来たが

  • 「オシムの教科書」南アフリカ・ワールドカップ 準々決勝 アルゼンチン-ドイツ(0-4)

    今日からツール・ド・フランスが始まったせいでスカパーでのオシムの解説が見られなかったのは残念だが、もしオシムがまだ現役の監督だったならば、間違いなく4年間は教材として使うことになるような、組織が個を完璧に打ち破った試合だった。 アルゼンチンは、まさに戦術=メッシで、メッシがドリブルをすれば2~3人のマークは軽く突破してチャンスにつなげるのだが、それ以外の選手に規律というものがほとんど無く、ボールを持った選手の周りの選手だけがかろうじて動くが、反対サイドの選手は歩いているかポジションを空けてしまっているかで、均一にポジションを取るドイツとは全く対照的だった。 それでも、アルゼンチンはメッシを中心とした個の力でゴリゴリとドイツゴールに迫っていくのだが、ドイツは終始集中を切らさずに守り、ボールを奪ったら全員が労を惜しまずに走るコレクティブなカウンターで、ポジションバランスの悪いアルゼンチンの穴を

  • 「浮上するスペイン艦隊」南アフリカ・ワールドカップ ベスト16 スペイン-ポルトガル(1-0)

    大会の序盤では、イニエスタやトーレスが不調で相当出来を叩かれていたスペインだったが、ポルトガルとの一戦には何とか調子を仕上げて来たというところか。 グループリーグでは、コートジボワールはもちろん、相手が多少手を抜いていたとは言えブラジルにさえポゼッションで互角以上の戦いを見せていたポルトガルだったが、スペイン相手にはその路線をあっさりと捨て去り、バイタルを固めた4-3-3というフォーメーションで恥も外聞も無くカウンター勝負に出てきた。 そんな中でもスペインは、絶好調のビジャがいる左サイドを中心にポルトガルを攻め立て、まるでシュート練習のようにポルトガルゴールに対してボールの雨を降らせたが、ここまで無失点を誇るGKエドゥアルド、CBカルバーリョを中心とした鉄壁の守備でゴールは割らせず、逆に1トップのウーゴ・アウメイダを走らせる鋭いカウンターで危険なチャンスを作り出すがこれも得点にならず、流れ

    xmx3
    xmx3 2010/07/01
    もしアルゼンチンになったら「バルサ-メッシ」のスペインとどういう試合になるのか本当に楽しみである。
  • 「果たしてブラジルに勝てるのか?」南アフリカ・ワールドカップ ベスト16 オランダ-スロバキア(2-1)

    いや~、しかしブラジルは強いねえ。 チリとの試合はまだダイジェストでしか見ていないけど、チリのチャンス場面では、チリの選手が跳ねたトラップをツータッチ、スリータッチして何とかパスをつないでいたのに対し、ブラジルの得点場面では流れるように人とボールがつながり、肝心なところでボールをしっかり手なずけるテクニックには、残念ながら雲泥の差があったと言えよう。いや、あれだけ攻撃的なサッカーで絶賛されたチリがここまで叩きのめされてしまうのだから、まだまだ当の世界は高くて遠いねえ・・・ さて、そのブラジルと対戦するオランダだが、ベスト16ではイタリアを下して決勝トーナメント行きを決めた難敵スロバキアと対戦。 スロバキアは、ちょうどW杯における日のように、試合毎にチームには自信がみなぎって来ていて、この試合でも全員の献身的な守備意識と衰えない運動量でオランダを最後まで苦しめるサッカーを見せていて、初戦

  • 「傲慢と謙虚」南アフリカ・ワールドカップ ベスト16 ドイツ-イングランド(4-1)

    今日は所要があって出かけるので簡単に。 ベスト16最大の注目カードは、意外な大差での決着になってしまった。 もちろん、イングランドの幻の同点ゴールが入っていれば結果は分からなかったし、ルーニーやジェラードといったスターの不調、安定したGKの不在といった要因が最も大きいのだろうが、ドイツの3点目で、FKの後に足を止めて審判に異議を唱えていたランパートの姿が、ドイツとの差を象徴していたように思う。 ドイツは決して派手なテクニックを持った選手はいないが、現在売り出し中のエジルを筆頭に全員が良く走ってきちんとパスをつないで来る。一見すると単にイングランドの守備が崩壊したように見えるが、このドイツの献身性や運動量が勝利を呼び込んだことは間違いない。逆にイングランドには、自分たちは世界一裕福なプレミアリーガーなんだという、驕り、傲慢が当に無かったか。 とまれ、今日のもう一方の試合は順当にアルゼンチン

  • 「ここが世界へのスタートライン」南アフリカ・ワールドカップ パラグアイ-日本(0-0PK5-3)

    記録上は、敗戦ではなくて引き分けではあるのだが、やはり根的な個人能力、チーム力と言う点で、日はパラグアイ、つまりは世界レベルとの差がまだあるなという事を痛感させられたように思う。 試合は序盤こそ互いに攻めあう展開になったものの、予想通りパラグアイがポゼッションを強め始め、特に駒野のサイドにいたベニテスに長いボールを集め、そこを中心に人を集めてワンツーやドリブルから切れ込まれる事が多くなった。サンタクルスのサイドにいる長友は守備能力が高いので、この左サイド偏重の攻撃は完全にパラグアイが日を研究していた点だろう。 これにより松井が低い位置でボールを受けてからドリブルで無理に仕掛けなければならない場面が多くなり、相手の人数も多いので無理なキープからのボールロストを頻発させてしまい、それも日が攻撃のリズムを作れない要因になってしまった。 日は遠藤を前に上げてオルティゴサからの自由なパス出

  • 「これこそ本当のアンチ・フットボール」南アフリカ・ワールドカップ グループA 南アフリカ-フランス(2-1)

    それは実に奇妙な光景だった。 フランスは、この試合で2点差以上の勝利を挙げればまだ可能性があったのに、何故かフランスの選手は最初から無気力で、ボールを持ったほぼ全ての選手がパスコースを探してキョロキョロし、先発を6人入れ替えた影響があったのかもしれないが、Jリーグのオールスターでもまだこれよりは息が合ったサッカーになると思われるぐらいに、人もボールも全く動いていなかった。 好調な南アフリカの出足に為すすべなく、フランスは20分にCKをGKロリスがかぶってしまってあっさり先制点を許してしまうと、26分にはどう見てもイエロー程度にしか見えないグルキュフの競り合いの中でのひじ打ちが一発レッドとなりフランスは10人に。しかし、南アフリカの選手はフランスの選手を手で引き倒したり、後ろ手で顔に平手打ちをしてもイエローが出る事は無かった。 その後もやる気の無いフランス相手に南アフリカが3点目、4点目のチ