肝臓病から手に負えない行動まで社会的な悪影響をもたらすとされる飲酒が、男性の心臓病リスクを低下させることが、スペインの研究で示された。しかも、飲めば飲むほどリスクが軽減されたという。 4万1000人余りの成人を対象に実施されたこの調査によると、酒類を問わず日常的な飲酒によって、深刻な心臓病を患う危険性は3分の2程度に減少した。ハート誌に結果が掲載されたこの研究は、スペインのギプスコア県の公衆衛生当局のラライツ・アリオラ氏が中心となって実施した。 飲酒が男性の心臓病を予防する可能性は、米国心臓協会(AHA)のストローク誌が昨年掲載した日本の研究でも示されている。ただ、女性ではリスクが高まり、卒中のリスクは男女ともに高まったという。 今回のスペインの研究では、29歳から69歳までの男性約1万5500人、女性2万6000人を対象に飲酒動向を分析。平均10年間にわたって対象者の健康状態を追った。そ