都心でも日に日に木々の色づきが深くなり、秋の気配が濃くなってきた。 さて、秋菓子といってイメージするのは、なんといっても栗を使ったお菓子だろう。そして、栗を用いた洋菓子として日本人が真っ先に思い浮かべるのは、モンブランに違いない。フランスとイタリアの国境に位置する、アルプス山脈最高峰の山の名前を冠したお菓子だ。 モンブランといえば、生クリームの上に栗のクリームをトッピングしたお菓子をイメージするが、イタリアには、この逆バージョンのお菓子がある。栗のクリームの上に生クリームをあしらったケーキで、件のアルプスの山のイタリア語名称である「モンテ・ビアンコ」と呼ばれるお菓子だ。 ちなみに、モンブランもモンテ・ビアンコも「白い山」という意味。真っ白な万年雪をいただく名峰の姿を表している。 そこで、今回はイタリア菓子の専門店として有名な東京・表参道の「ソルレヴァンテ」の藤田統三シェフを訪ね、モンテ・ビ