防衛省が、自衛隊初の宇宙部隊を五年後をめどに発足させる方針を決め、米政府に通告していたことが分かった。日米関係筋が二日、明らかにした。当面は、役割を終えた人工衛星やロケットなど宇宙を漂う物体「宇宙ごみ」を監視し、人工衛星との衝突などを防止することを主な任務とする。 軍事、非軍事両分野の宇宙開発で米ロを猛追する中国をけん制する狙いがある。情報は米軍に提供し、陸海空に次ぐ「第四の戦場」と言われる宇宙分野でも日米連携の強化を図る。宇宙利用の非軍事原則を転換した二〇〇八年の宇宙基本法施行を受け、防衛省がまとめた宇宙利用基本方針を八月中にも改訂して、宇宙監視部隊発足を盛り込む。 関係筋によると計画では、宇宙開発の調査研究などを行っている「日本宇宙フォーラム」が管理するスペースガードセンターのレーダー施設(岡山県鏡野町)と大型光学望遠鏡施設(同県井原市)を文部科学省、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と