受診者は看護師らからの問診後、白い布で覆われた区画で医師から診察を受けた=24日午前10時53分、熊本県天草市、岩下毅撮影 水俣病の潜在的な被害を明らかにするため、民間医師らによる集団検診が24日、熊本、鹿児島両県であった。過去最多の1413人が受診。同日中に集計できた969人のうち9割近い853人に、水俣病に特徴的な感覚障害などが確認された。国の水俣病救済策の申請締め切りが7月末に迫る中、被害の広がりが改めて浮き彫りとなった。 検診後、実行委員長の藤野糺(ただし)医師は「被害者の存在が明らかになる中で救済を締め切ろうとしている」と国の姿勢を批判した。 検診は熊本県水俣市と天草市、鹿児島県出水市の計6会場で実施。全国から集まった医師と看護師やスタッフら836人が、受診者の手足の感覚障害や視野の狭さなどを調べた。 受診者の多くは熊本、鹿児島両県の不知火海沿岸地域に住む人や出身者で、こ