日本野鳥の会は9日、生息数の減少が指摘されているツバメに、東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質の影響が出ていないかをみる全国調査を10日から始めると発表した。市民の参加を呼びかけている。 旧ソ連のチェルノブイリ原発事故後、ツバメの尾の変形や体の色素の異常が多くなったほか、産卵数やふ化率の減少も目立つようになったとの報告がある。第1原発近くのツバメの巣から高濃度の放射性セシウムも検出されており、国内でも影響が出ていないか調べる。調査は3年間の予定で、今年7~8月ごろに中間結果を公表する。 ツバメの目撃情報などを集める一般市民向け調査と、鳥の観察経験がある人を対象に営巣状況や体の異常の有無を尋ねる詳細調査がある。いずれも同会のウェブサイトに10日から開設される特設ページから回答する。 俳優で同会会長の柳生博(やぎゅう・ひろし)さんは記者会見で「ツバメは里山のシンボルだが、減っていると