“想定にとらわれない”避難を 10月14日 17時00分 災害が起きた時に命を守る避難場所。東日本大震災では、それまでの想定を大きく超える津波が押し寄せ、多くの人が避難場所にいたにもかかわらず犠牲になりました。NHKが今回、岩手、宮城、福島の3県を対象に調べたところ、市町村が指定していた避難所や避難場所のうち震災の津波で被害を受けたのは合わせて374か所あることが分かりました。こうした場所での死者・行方不明者は少なくとも570人に上ります。東日本大震災の発生から4年7か月。悲劇の教訓はどう生かしていくべきなのでしょうか。仙台放送局の守屋裕樹記者、高知放送局の及川知紀記者、社会部の佐々木一峰記者が解説します。 なぜ悲劇は起きたのか 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市の杉ノ下地区。震災が起きるまで300人余りが暮らす農業と観光のまちでした。2011年3月11日、15メートルを