覆いのシートがはずされ、姿を現した歌舞伎座=東京都中央区、遠藤真梨撮影背後に地上29階建ての高層ビルが立つ歌舞伎座=東京都中央区、遠藤真梨撮影 【西本ゆか】伝統の桃山様式を取り入れた華麗な唐破風(からはふ)の屋根、白壁に映える赤い欄干――。東京・銀座で建設が進む、新しい歌舞伎座の外観がほぼ完成した。背後のビルと無料開放される屋上庭園を除けば、先代そっくりに引き継いだ、できたてぴかぴかの姿を見せている。 着工は2010年10月。11年3月の東日本大震災では1週間工事が中断した。資材調達も滞り、作業への影響は1カ月続いた。清水建設の松本匠・歌舞伎座計画建設所副所長は「伝統の外観に、耐震や舞台機構の先端技術。世界に恥じぬ歌舞伎の殿堂をめざして日々を重ねた」と話す。 わずかに残る瓦の施工も、月内に終える見込み。植栽や内装工事の仕上げを経て2月28日に竣工(しゅんこう)し、4月2日、いよいよこ