反中国のスローガンを掲げ、中国大使館を目指すデモ参加者=9日午前、ハノイ、佐々木学撮影デモを制止し、参加者をバスに連れ込むベトナムの治安当局=9日午前、ハノイ、佐々木学撮影 【ハノイ=佐々木学】ベトナムの首都ハノイで9日朝、南シナ海の領有権問題で対立する中国を批判するデモがあった。約200人が中国大使館を目指したが、途中で警察官らが制止。17人が拘束され、強制的に解散させられた。 午前9時、市中心部のオペラハウス前に集まった参加者は、大勢の私服警官や治安当局が警戒する中、「西沙、南沙諸島はベトナムのものだ」と連呼しながら行進を始めた。活動家らがブログやメールで事前に参加を呼びかけていた。 ベトナムでデモは認められておらず、始まって約30分後、中国大使館から約1キロの路上で治安当局がデモ隊の行く手を阻み、中心メンバーら17人をバスに連れ込んで走り去った。 ベトナムでは近年、南シナ海問
【バンコク=佐々木学】ベトナムの国営石油会社ペトロベトナムは4日までに、南シナ海で活動していた探査船のケーブルが、中国の漁船によって切断されたと明らかにした。 同社機関紙によると、11月30日早朝、中部クアンチ省沖の南シナ海で探査船が作業中、中国の漁船2隻が後部に近づいてケーブルを切断したという。ケーブルは翌日までに修繕され、探査船は活動を再開した。両国は南シナ海の領有権をめぐって対立しており、昨年5月にも同社の船が中国船にケーブルを切られる事件が起きている。 関連記事中国の新旅券に「入国印」押さず ベトナムが対抗措置(11/26)中国の旅券に南シナ海地図 フィリピン・ベトナムが抗議(11/23)ベトナムの首都で反中デモ 南シナ海の領有権問題めぐり(7/1)ベトナム、南シナ海領有権の新法 中国「強烈な抗議」(6/23)中国、南シナ海でも実効支配アピール(9/17)
中国の最新パスポートに刷られた地図。南シナ海などを「自国領」として描いている 中国の最新版の旅券(パスポート)に、南シナ海や台湾などを「自国領」とするデザインが盛り込まれ、関係する国や地域から一斉に抗議の声が上がっている。 旅券は5月に発行された。査証を張るページに印刷した中国地図に、南シナ海の大部分を自国の管轄圏と主張する境界線(通称「牛の舌」)を書き込んだほか、台湾の景勝地を自国のものとして描いている。 フィリピンやベトナム政府が22日までに抗議したのに続き、台湾で対中政策を担当する大陸委員会も23日、「事実に反し、争いを挑発する行為だ」との非難声明を出した。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方)無料登録で気軽にお試し! サービスのご紹介は こちら 関連記事中国の旅券に南シナ海地図 フィリピン・ベトナムが抗議(11
ベトナム国会は21日、南シナ海のスプラトリー(南沙)とパラセル(西沙)の両諸島の領有権を定めた海洋法を可決した。中国政府は同じ日、南沙、西沙、中沙の3諸島を「三沙市」に格上げすると発表。互いの領有権を誇示する動きが相次いでいる。 来年1月に施行されるベトナムの海洋法は、領海や大陸棚、排他的経済水域などを規定。その中で、南沙、西沙両諸島を自国の主権と管轄の範囲に含めると明記し、南シナ海の領有権を初めて法律で定義した。 また国連海洋法条約の尊重をうたい、航行の自由を強調する一方、領海内を通過する外国軍の艦船については事前通報を求めている。こうした規定は、南シナ海に最近、艦船などを積極的に派遣する中国の動きを念頭に置いているとみられる。東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国の間で交渉が続く南シナ海での行動規範(COC)の議論にも影響を与えそうだ。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには
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