ベトナム国会は21日、南シナ海のスプラトリー(南沙)とパラセル(西沙)の両諸島の領有権を定めた海洋法を可決した。中国政府は同じ日、南沙、西沙、中沙の3諸島を「三沙市」に格上げすると発表。互いの領有権を誇示する動きが相次いでいる。 来年1月に施行されるベトナムの海洋法は、領海や大陸棚、排他的経済水域などを規定。その中で、南沙、西沙両諸島を自国の主権と管轄の範囲に含めると明記し、南シナ海の領有権を初めて法律で定義した。 また国連海洋法条約の尊重をうたい、航行の自由を強調する一方、領海内を通過する外国軍の艦船については事前通報を求めている。こうした規定は、南シナ海に最近、艦船などを積極的に派遣する中国の動きを念頭に置いているとみられる。東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国の間で交渉が続く南シナ海での行動規範(COC)の議論にも影響を与えそうだ。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには