中央三井信託銀行は2008年1月にサービスを開始したインターネット・バンキングで、分析から設計、実装までオブジェクト指向開発を貫いた。開発方法論を自社に根付かせるために、1年間の議論とその後1年間の先行開発をこなした。そして、本番となるインターネット・バンキングでは、予定通りのコストと納期を達成。開発効率が2倍以上に向上した。 「本当にそれでやるんですか」。中央三井信託銀行が2008年1月にサービスを全面開始したインターネット・バンキング・サービス「中央三井ダイレクト」は、開発の企画当初から社内・グループ内で不安の声が相次いだ。システム開発の分析から設計、そして実装に至るまで、全面的にオブジェクト指向の技術や方法論で基幹系システムを構築するという前代未聞のプロジェクトだったからだ。 協力ベンダーの日本IBM側も慎重にならざるを得なかった。日本IBMにとって、金融系の大規模案件を全面オブジェ
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