12月14日の総選挙では、自民党と公明党の圧勝を許し、連立与党への対抗勢力として存在を見せた野党は1つもなかった。原因として、政党内部での分裂や、政策に対する党の結束のなさが海外メディアで指摘されている。 そんななか、唯一躍進したのが、共産党だった。共産党は他の野党と共闘することは、沖縄以外ではめったにないため、大きな勢力をなし得ず、共産党への票は無駄になるという見方が強いが、若い世代からの共感を得ているのではないかという見方も示された。 ◆党内の分裂や政策の不一致で勢力を失った 東アジアフォーラムに寄稿した、オーストラリア・アデレード大学アジア研究センターのプルネンドラ・ジェイン教授は、野党の大敗は野党の分裂と政策の不一致だと指摘する。 ジェイン氏は、日本は、長らく与党第一党は自民党が占める政権を維持してきており、野党が自民党の大きな脅威となることはなかったと言う。 2009年の総選挙で