日本ビクターとケンウッドの経営統合が“第2フェーズ”に入った。両社は、10月1日付けで共同持株会社「JVC・ケンウッド・ホールディングス」を設立すると発表(関連記事)。事業会社としてのビクターとケンウッドは、それぞれのブランドを維持しながらシナジー効果を狙う。 両社は、2007年7月に経営統合を目標とした資本・業務提携を発表した(関連記事)。一年前のケンウッドは、最悪の時期を脱してはいたものの全面回復には至らず、一方のビクターはもっとも苦しい時期。ケンウッドの河原晴郎会長は、その背景を「デジタル化の進展とともに設備投資やソフト開発負担が増加する一方、汎用部品による商品化が容易になって韓国や中国のメーカーが台頭してきた。さらにIT業界など異業種からの参入も競争の激化に拍車をかけた」と説明する。経営統合は、スケールメリットとシナジー効果を求めた“生き残り策”だった。 ただし、単純に合併するとい