衆院選宮城2区に次世代の党から立候補する拉致被害者家族の増元照明氏(59)を、家族会メンバーや支援者が複雑な思いで見詰めている。「被害者救出を後押しする」との期待の半面、「超党派の活動に水を差す」という懸念が交錯するからだ。増元氏は拉致問題の前進を訴えの柱に据え、出馬への理解を求める。 26日午後、仙台市宮城野区であった増元氏陣営の事務所開きに「救う会宮城」の安藤哲夫会長が姿を見せた。 2001年に発足した同会は、仙台七夕まつりで増元氏と共に署名活動を展開してきた。日朝協議が進展しない現状を踏まえ、安藤会長は「切実な正義感に駆られたのだろう」と思いやる。 増元氏はかねて「政治家にならないと拉致問題は解決しない」「次世代の党と考え方が重なる」との思いを抱いていた。 今回、候補擁立を模索していた次世代の党宮城県連会長の中野正志参院議員と意見が一致。中野氏の地盤、宮城2区からの立候補につ
新青森-新函館北斗間を結ぶ北海道新幹線の開業まで1年半を切った。青森県と、函館市を中心とする北海道南部は、津軽海峡交流圏の形成や商工会議所の交流など連携を深め、新たな観光客の獲得に向けた動きを加速させている。青森県側は道南、道南側は関東圏から誘客を狙うなど意識の違いもある。開業に向けた取り組みの現状や思惑を探った。(青森総局・畠山嵩) <「3度目」合言葉> 今月中旬、JR函館駅前に止まった観光バスから外国人観光客が続々と降りてきた。向かったのは近くの函館朝市。「メロン、ワン?」「ノー。1ケースプリーズ!」。英語で交渉する店員と外国人の声が飛び交った。 観光都市函館のにぎわいぶりに、津軽海峡の対岸から熱い視線を送るのが青森県だ。石戸谷安信観光企画課長は「函館は青森と比べ外国人観光客が多い。新幹線開業で呼び込むターゲットだ」と期待を込める。 「3度目の開業」。北海道新幹線開業イベントで青
津軽海峡産のスルメイカを競走馬に見立て、泳ぐ速さを競わせる青森県風間浦村の名物イベント「烏賊様(いかさま)レース」が16日、下風呂漁港の活イカ備蓄センターで開幕した。 オープニングレースには下風呂小の児童約30人が招かれた。子どもたちはくるくると向きを変えるイカに悪戦苦闘しながら、むち代わりの棒を懸命に振って1周20メートルのコースを泳がせた。 今年は海水温が低い影響でイカの漁期が例年よりも2週間ほど遅れているという。レース開催も危ぶまれたが、朝に水揚げされた200杯のイカを確保した。 レースは10月末までの毎週金、土曜日の夕方にスタートする。22日から来月21日までは毎日開催する。参加料は600円。しけでイカがそろわない場合は中止。連絡先は活イカ備蓄センター0175(36)2112。 2014年07月17日木曜日
女川原発事故想定 段階避難で時間半減 宮城県が試算 東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)で事故が起きた際、地域別に段階的な避難をした方が一斉避難よりも時間を短縮できる可能性があることが11日、県の試算で分かった。県は、避難計画の策定が求められる原発から30キロ圏内の「緊急防護措置区域(UPZ)」に指定された自治体に情報提供し、活用してもらう。 原発から5キロ圏内と、30キロ圏内(女川、石巻両市町の一部と東松島、登米、美里、涌谷、南三陸5市町)の住民がそれぞれ避難する時間を、天候や時間帯などを変えて計43パターンで試算した。 好天時の日中に1家族が1台の自家用車で避難する場合、避難指示の出た30キロ圏内の住民が一斉に避難を始めると交通渋滞が生じ、5キロ圏内から住民がいなくなるまでに9時間半かかった。 一方、5キロ圏内の住民を先に避難させる「段階的避難」の場合、5キロ圏外に出る時間が
日本海震源の津波被害想定で自治体に困惑広がる 秋田県 沿岸部に住宅が並ぶ能代市。近くに高台がなく、避難が困難と予想される=秋田県能代市の米代川河口付近 秋田県が公表した日本海を震源とする東日本大震災級の地震と津波の被害想定をめぐり、防災対策を担う市町村が困惑している。高台や高層ビルがなく物理的に避難が難しい地域もあるのに、県は住民の意識向上などソフト対策を求めるだけ。対応を丸投げされた格好の市町村からは、想定の精度や目的にも疑問の声が出ている。(秋田総局・佐藤夏樹) 8月29日、県庁であった市町村担当者向けの被害想定説明会。秋田県能代市防災危機管理室の小山内寿室長は、衝撃的な数字を突き付けられた。 県が示した想定によると、能代市には地震発生後27分で、最大11.4メートルの津波が襲来する。最悪で死者は3157人に上る。沿岸部に市役所や病院などの主要施設が集中し、近くに高台も高層ビルもな
義援金集め、募金箱透明なら額14倍 宮城学院女子大生調査 募金する人の心理に迫った研究成果を来場者に説明する女子学生(左) 街頭などで募金を呼び掛ける際に、募金箱や服装をひと工夫することで集まる額に差が出たことが、宮城学院女子大(仙台市)心理行動科学科の1年生グループが取り組んだ調査研究の結果に表れた。 東日本大震災の義援金を寄付する心理行動に迫ったグループが、10月中旬に行われた大学祭で、さまざまな浄財の集め方を試し、募金人数や金額への影響を分析した。 透明と半透明の募金箱で比べると、募金額は透明4140円、不透明297円で大きな差が出た。透明な箱に千円札が投じられた後から、1人当たりの募金額が増えた。 募金箱近くに岩手県大槌町の被災前、被災後の写真をそれぞれ置いたところ、被災後の方が人数、金額とも増えた。男性は被災後、女性は被災前の方が人数は多かった。 義援金を募る女子学生の服
がれき広域処理 北九州市民ら142人が宮城県などを提訴 福島第1原発事故で放射能に汚染された可能性のある宮城県の震災がれきを北九州市が試験焼却し、精神的苦痛を受けたとして、がれき受け入れに反対する北九州市民ら142人が27日、北九州市と宮城県に計約1560万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁小倉支部に起こした。原告側によると、震災がれきの広域処理をめぐる訴訟は全国で初めて。 訴状によると、北九州市は5月、宮城県から運ばれた木くずなどの震災がれき約80トンを市の施設で試験焼却した。放射性物質を含む災害廃棄物の広域処理は法的根拠がない上、文部科学相の許可を得ずに焼却し、放射線障害防止法に違反すると主張している。 宮城県は震災がれきの処理量を大幅に下方修正しており、不必要な広域処理で市民の健康、風評被害への不安を増大させているとし、原告1人当たり10万円の賠償を求めている。 北九州市の北橋
津波に負けず立ち続ける 辰の松、復興へ導け 気仙沼 竜の形をしていると評判を集めている松の木=気仙沼市波路上の岩井崎 ことしのえとの辰(たつ)の形をした松の木が、宮城県気仙沼市波路上の岩井崎にあり、話題になっている。東日本大震災の津波に負けずに立ち続ける姿が共感を呼び、住民らは「気仙沼の復興のシンボルにしたい」と話している。 松は高さ約2.5メートル、幹回り約1.7メートル。津波で枝は流されたものの、大きく曲がった幹部分は残った。角度によっては、2本の角とひげを蓄えた竜が今しも飛び立つような姿に見える。 近くの琴平神社に初詣に訪れた参拝客が見つけ「竜の形によく似ている」と三が日の間、評判になった。松の木の前で記念写真を撮る親子連れもいたという。 写真を撮りに来た同市長磯の農業佐藤美千夫さん(67)は「力強く立っている姿に感動した。陸前高田の一本松のように、復興のシンボルになればいい」
「今こそ東北から宰相を」地元山形期待 鹿野氏代表選出馬 「今こそ、東北の地から宰相を」。鹿野道彦農相(衆院山形1区)が民主党代表選への立候補を正式に表明した26日、地元の山形県では民主党関係者や支援者から、山形出身の首相誕生へ期待の声が相次いだ。 山形市で同日あった民主党県連の常任幹事会では、出席者が「ぜひ代表就任を」と鹿野氏の決断を歓迎。吉村和武幹事長は「震災以降暗い話題が多い中、山形にとって明るい話題。東北復興のためにも総理大臣になってもらいたい」と話した。 石黒覚政調会長は「安定感があり、経験も豊富だ。一番難しい時期に(首相になるのは)鹿野さんが一番ふさわしい。全精力を傾けて応援したい」と後押しする姿勢を強調した。 連合山形の大泉敏男会長は「東北出身の鹿野氏が首相になれば国民の気持ちが一つにまとまり、スピード感を持って被災地復興を進められる」と期待を込める。 鹿野氏の地元後援
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