先の衆院選で安倍政権が公約に掲げた「社会保障の全世代型への転換」に影響を与えた「こども保険」の構想はいかにして作られたのか?提案した小泉進次郎氏ら若手議員たちのオブザーバーを務めた著者が、500日間の政策形成のプロセスを生々しく振り返っているが、そこから浮かび上がってくるのは、小泉氏らの「政策イノベーション」への固執ぶりだ。 「こども保険」を巡っては、池田信夫がアゴラで「保険とはリスクをヘッジするもので、子供を産むのはリスクではない」と苦言したように批判もつきまとう。構想発表当時、私自身も著者から話を聞いた際には「財政再建から逃げているだけではないか」と思ったものだが、その是非は別にして、子育てのコストを社会保険形式で手当てする発想自体は新しく、世界的にも異例なのは確かだった。人類未踏の超高齢化時代、欧米のキャッチアップから踏み出そうとする姿勢と意欲は評価できる。 政治的に消費税率アップ・
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