日経新聞文化部、諸岡良宣記者がりんたろう監督にインタビューした記事の要旨。 初めてテレビシリーズ「鉄腕アトム」(1963年~)で演出を手がけ、劇場版「銀河鉄道999」(1979年)では大人向けのアニメで勝負に出た。映画「幻魔大戦」(1983年)の時は大友克洋君と組み、キャラクターや背景の細部のリアリティーにこだわった。 アニメにかかわる皆が挑戦を繰り返し、その冒険の積み重ねが表現を成熟させ、70~80年代に日本アニメは頂点を迎えた。 技術的な面では「鉄腕アトム」や「鉄人28号」(1963年~)で育った子供がこの世界に入ってきた。その中から押井守君のような優秀な監督が次々と出てきて、さらに技術に磨きがかかる。あのころのワンカットは緻密で、世界に誇れる文化だった。 最近は細部の技術は上がったが、ベースは70~80年代のままで保守的。「子供に見せるな」と言われた昔と違って、日本のアニメが
今夏公開予定のスタジオジブリの新作アニメ「借りぐらしのアリエッティ」。その監督に抜擢されたのはジブリのアニメーター米林宏昌氏(36)。 鈴木敏夫プロデューサーは「映画監督としては未知数」としながらも、「アニメーターとしては超一流。世界のどこへ出しても恥ずかしくない腕がある」と話す。 原作はメアリー・ノートンによる英国の児童文学。古い台所の下に暮らす小人たちと、人間の少年との出会いと別れを現代日本に舞台を置き換えて描く。 約40年前に宮崎駿と高畑勲の両監督がアニメ化を考え、今回宮崎がそれをふと思い出して実現した。監督は「若い人ありき」で選んだという。「暮らしに必要なものを人間から借りてくる「借りぐらし」という設定が今の時代に合っている。 若い人がやるのなら意味がある」と鈴木プロデューサー。企画・脚本は宮崎が担当した。 ジブリは宮崎と高畑の作品を制作してきたが、「耳をすませば」「猫の
PSP向けコミック配信開始、SCEJ担当者に聞く ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン(SCEJ)は10日、「プレイステーション・ポータブル(PSP)」向けにコミック配信を始める。どのようなサービスを展開するのか、正田純二・シニアバイスプレジデントに日経産業新聞がインタビューした要旨。 ・コミック配信の狙いは 「アニメの配信を2008年9月に開始して以来、映画などのコンテンツを提供してきた。ゲームとコミックは親和性が高いことから、自然な流れとして『コミックも始めよう』となった。昨年春ごろから検討し、講談社、集英社、小学館といった大手出版社にも参画してもらえた」 ・PSPの利点は 「PSPは携帯よりも画面が大きく高精彩、大量のコンテンツを1度にダウンロードして持ち運ぶことができる」 「シンプルな操作でコミックを読むことができる。『コマ送り』や見開きページをスクロールして見られ
劇場版アニメを総指揮、尾田栄一郎インタビュー 12日公開のシリーズ10作目のアニメーション映画「ONE PIECE STRONG WORLD」で、原作者の尾田栄一郎が初めて製作の総指揮を執った。日経が尾田栄一郎へのインタビューを掲載している。以下、その要旨。 原案を考え120枚超の設定画を描き下ろし、キャラクターをデザインした。 「少年をワクワクさせたい」と、当代きっての人気漫画家のこだわりが色濃く反映する作品になった。 尾田は充実した表情で「出来は大満足。絵がこれだけ原作に近かったこともないし、少年の心に火をつける作品に仕上げてもらった」と語った。 当初は「ストーリーを考えて」という製作側からの依頼を断り続けていたが、熱意に根負けし、「映画の主題歌をミスチルが歌うなら」という希望がかなったことで、約2年半前に引き受けた。 昨年3月、大まかな粗筋が完成したが、「泣かせれば良いという世間の風
人気アニメ、コンビニ対決、ガンダム対マクロスF コンビニ各社が人気アニメを活用した販促策で、20~40代の男性の集客を強化する。 セブン―イレブンではアニメ「機動戦士ガンダム」の景品が当たるキャンペーンを始めた。ファミリーマートも「マクロスF」にちなんだ弁当やデザートなど7品を24日に発売する。 セブンイレブンは一部商品を除き、700円購入するごとに抽選くじ1枚を渡す。当たれば人気キャラクターの「シャア専用ザク」を模した時計などを進呈。セブンイレブンのロゴに使う赤、緑、オレンジ色のガンダムフィギュア(819円)など独自に企画した商品約15品も売り出した。 ファミマは「劇場版マクロスF」の公開を記念して、24日~12月14日に杏仁豆腐やチャーハンなど100~460円の7品を販売する。インターネットサイト限定でファミマのロゴに使う白、緑、青色のロボットのフィギュア(5460円)など7品も販売す
「アーティスト水樹奈々」をつくる、キングレコードMM制作部長三嶋章夫氏 女性シンガーでありアニメ声優でもある水樹奈々さん(29)のCDシングル「夢幻」が好調だ。発売2週間で出荷約10万枚、オリコン週間チャートで初登場3位を記録した。アイドル色を抑えた楽曲作りが支持され、ファン層は女性にも拡大している。 仕掛け人はキングレコードMM制作部長、三嶋章夫氏。 「思春期に聴いていた音楽は美空ひばり」――。愛媛県出身の水樹さんは演歌とアニメソングを聴いて育った。四国地方は演歌が盛んな地域といわれ、演歌教室を営む両親の教えの下、水樹さんは幼少時から演歌の世界にどっぷりと漬かっていた。 演歌歌手を目指して上京した水樹さんは、先にアニメ声優としてデビュー。声優の仕事の傍ら、都内のライブ会場で演歌やポップソングなどを披露したところ、演歌で鍛えた伸びのある声やしっかりした低音が三嶋氏の目に留まり、キングレコー
「けいおん!」が牽引、8月のブルーレイ・ディスクの販売比率1割超える 日本映像ソフト協会がまとめた8月の「ビデオソフト売上速報」によると、ソフトの媒体別の売上高に占めるブルーレイ・ディスク(BD)の割合が11.5%になり毎月の集計で初めて1割を超えた。 この統計は、映像ソフトメーカーが販売店やレンタル店に出荷したDVDやBDなどの売上高や販売数量を集計したもので、8月は32社が回答した。 速報値で、BDソフトの売上高は19億7600万円で、昨年8月の約2.5倍になった。 BDで同月発売された人気アニメ「けいおん!」シリーズが好調だったほか、BD録画・再生機の低価格品が増えたことで販売に弾みがつき、家庭での視聴環境が整ってきたことも奏功した。 ビデオソフト全体の売上高は172億2000万円で、1年前と比べて17.6%減った。 特にDVDは洋画の不振が響き、売り上げは約25%減った。 2009
ガンダム30歳、ガンダムファンの声だけ聞いていればいい時代は終わった、新規層開拓を強化 アニメ「機動戦士ガンダム」の放映開始から今年で30年。毎年400億円を売り上げるバンダイナムコホールディングス(HD)の大黒柱を支えるのは、当時熱中した小中学生、今の40代のファンたち。 熱心な固定ファンの存在は強みでもあると同時に、年齢層の偏りという弱みでもある。30周年を機に、ガンダムは女性や子供といった新規ファンの獲得に大きくかじを切り始めた。 ガンダム事業を統括するCGO(チーフ・ガンダム・オフィサー)も務める上野和典バンダイ社長は「ガンダムが国民的キャラクターになってきた」と会心の笑みを浮かべる。 上野社長の笑顔の理由は東京・台場に7月登場した高さ18メートルの等身大ガンダム立像の成功。期間中に400万人を集客したが、新規ファンの獲得という使命を等身大のガンダム像が確実に果たしたからだ。 子供
IGポート、新作漫画をネット配信、人気しだいでアニメ化も アニメ大手のIGポートは、月刊誌で発表してきた新作漫画をインターネットで配信するサービスを開始する。 新サービスは「EDEN&ブレイドコミックアーカイブ」。 子会社のマッグガーデンが監修する新作コミックを9月18日から「Yahoo!コミック」の無料マガジンコーナーで提供し、ネットでの反響をはかりながら単行本やアニメなどへの多角展開を検討する。 当初は人気作品「ケータイ捜査官」などコミックの最新作13巻をネット限定で無料配信。第2話からは定期的に更新し、作品によっては有料とする。 新規連載コミックは初年度5巻のコミック単行本化を目指す。 旧作も作家の承諾を得られた作品を中心に順次ネットで紹介。現在およそ170作品ある旧作のうち、6~7割をネットで展開する方向で作家と交渉をしている。旧作は1巻180~200ページで、367円。購読期間は
オリジナルのTVアニメ制作が広がる マンガや小説を原作としないテレビアニメを、まとまった形で世に送り出す試みが始まった。 テレビ東京とアニプレックスは共同プロジェクト「アニメノチカラ」を創設した。オリジナル脚本で連続アニメ番組を制作し、テレ東系列で2010年1月から放送する。 第1弾は神戸守監督の「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」。少女が兵士になる架空の軍隊を舞台に、ラッパ手にあこがれて入隊した主人公が、先輩との生活の中で成長を遂げていく。 このほか2010年中には学園コメディーの「財団法人オカルトデザイナー学院」、1930年代の上海が舞台のスパイもの「閃光のナイトレイド」を放送する。 「アニメノチカラ」はアニプレックス側がテレ東に働きかけて実現した。オリジナル作品は脚本家や監督、キャラクターデザイナーらが「才能を生かし、想像の翼を広げる大事な舞台になる」(アニプレックスの夏目公一朗社長)。 「のだめ
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