小林麻央さんの乳がん報道にみられたメディア対応は、相も変わらずワイドショーのネタ扱いとしてでしか、「がん」という病気のことを報じることができないクセを露呈しました。一方で、書店に行くと「がん」を扱う棚には、安直ながん克服方法のようなエセ医療本が玉石混交としています。このような風景はこの国独特の現象であり、本当に豊かで成熟した大人社会と言えるでしょうか。 以前このブログで、『がんが自然に治る生き方 』(ケリー・ターナー 著, 長田美穂 訳; 2014年 プレジデント社) にある問題について取り上げました。 今回は、この類の本で、出版社の宣伝効果も相まって、20万部以上も売り上げたベストセラー本『食べものだけで余命3か月のガンが消えた』(高遠智子 著 2014年 幻冬舎) を取り上げてみます。 簡単に要約しますと、著者である高遠智子氏は、28歳の時にかかった進行卵巣がんに対し、手術、抗がん剤治
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