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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (10)

  • 決断できない世界 週刊プレイボーイ連載(22) – 橘玲 公式BLOG

    人は決断できない、とよく言われます。米国務省の元日部長が書いた『決断できない日』というもよく売れているようです。 このによれば、福島原発事故の直後、米国が無人ヘリなどの支援リストを送ったところ、日の官僚は「放射能で汚染された場合の補償はどうなるのか」という問合せを返してきたといいます。85年の御巣鷹山への日航機墜落事故でも、米軍は即座に、夜間行動可能なヘリの出動を申し出ましたが、日政府はこれを断わりました。翌日、奇跡的に救出された少女は、「暗くなる前にはたくさんのひとの声を聞いた」と証言しています。 全員の合意がなければなにも決められない日人の特徴は、世界でもひろく知られています。これはもちろん事実ですが、しかしだからといって日人が特殊だということにはなりません。そもそも決断というのは、原理的に不可能なものかもしれないのです。 決断というのは、利害が対立する局面において

    決断できない世界 週刊プレイボーイ連載(22) – 橘玲 公式BLOG
    akinichi
    akinichi 2011/10/17
    決断できない世界 週刊プレイボーイ連載(22)
  • なぜ誰も原発賠償請求の利益相反を問題にしないのか? – 橘玲 公式BLOG

    東京電力の原発事故賠償請求手続きが批判を浴びている。賠償請求の案内書だけで160ページもあり、専門用語満載で、弁護士出身の枝野経産大臣ですら「私でも無理」と評した。 なぜこんなことになってしまうかというと、東京電力に損害賠償手続きの経験がほとんどないからだろう。そこで法律の専門家に任せるほかなくなり、紛争を避けるために細部を詰めていくと、結果として誰も理解できないようなものが出来上がってしまった。 批判を受けた東京電力は、説明会に対応する人数を増やすほか、申請が滞る被災者には東電の担当者が戸別訪問して記入を手伝うなどの追加対策も検討しているという。 でもこれは、ちょっとおかしくないだろうか。 東京電力というのは福島原発事故の加害者だ。その加害企業が、自ら被害者のところに足を運んで、損害賠償請求のやり方を指導するのだという。いうまでもなく、これは典型的な利益相反だ。 被災者にとっての利益は、

    なぜ誰も原発賠償請求の利益相反を問題にしないのか? – 橘玲 公式BLOG
    akinichi
    akinichi 2011/10/07
    なぜ誰も原発賠償請求の利益相反を問題にしないのか?
  • 東京電力から感謝される覚えはない | 橘玲 公式サイト

    重箱の隅をつつくような文句ばかりいう頑固オヤジにはなりたくないのだけれど、でもやっぱりどう考えてもおかしいの書いておく。 私はほとんどテレビを見ないのだが、先日、サッカー中継の後チャンネルをいじっていたら、東京電力のCMが流れた。私が見たのは二つの異なるヴァージョンで、いずれも舌足らずな子どもの声で、「この夏の節電にご協力いただきありがとうございました」というものと、9月になってもまだまだ暑い日がつづくので、「今後も節電よろしくお願いします」というものだった(正確な言葉を覚えているわけではない)。 私も東京電力の一利用者として、ささやかながら節電に協力してきた。それだからこそ、このひとたちの誤解をきちんと正しておきたい。 私が(おそくらく私以外のすべてのひとも)節電に努力したのは日の社会のためであり、東京電力のためではない。だから、節電をしたからといって東京電力から感謝される覚えはない。

    akinichi
    akinichi 2011/09/07
    東京電力から感謝される覚えはない
  • 第4回 「使用権取引」で楽しく節電(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    電力不足のなかいよいよ猛暑の夏がやってきた。どのくらい節電すればいいか見当もつかないので、とりあえずオフィス用に、パソコンの横に置く小型扇風機を4台と、タワー型の扇風機1台を購入した。 私のオフィスはウナギの寝床のような構造で、ベランダと玄関が一直線につながっているから、窓とドアを全開にすればけっこう風が通る。扇風機に加え、スタッフ全員にウチワを配布し、できるだけクーラーを使わずに夏を乗り切る作戦だ。 試しに10日間ほど、クーラーなしで過ごしてみた。室内の温度が34度を超えるとさすがにつらいが、耐えられないことはない。もっとも仕事の効率はかなり落ちるし、午後になるとみんなでかき氷をべたりするから、どれだけ節約になっているかは心もとないものがある。 一時期、東京電力管内の電気予報(推測電力使用率)が90%を超えてどうなることかと思ったが、最近は80%台で安定しているので、室温30度に設定し

    第4回 「使用権取引」で楽しく節電(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG
    akinichi
    akinichi 2011/07/28
    第4回 「使用権取引」で楽しく節電(橘玲の世界は損得勘定)
  • 有権者がバカでもデモクラシーは成立するか? 週刊プレイボーイ連載(10) – 橘玲 公式BLOG

    その奇妙な現象は、ヴィクトリア時代のイギリスの片田舎で開催された「雄牛の重量当てコンテスト」で見つかりました。発見者は、ダーウィンの従弟で、優生学の創始者としても知られる統計学者フランシス・ゴールトンです。 コンテストは、6ペンスを払って雄牛の体重を予想し、もっとも正解に近い参加者が景品をもらえるというものでした。約800人の参加者のなかには肉関係者や牧場関係者もいましたが、ほとんどは興味位の素人で、彼らは当てずっぽうでいい加減な数字を書き込んで投票していました。 このコンテストに興味を持ったゴールトンは、主催者から参加チケットを譲り受け、統計的に調べてみました。ゴールトンは最初、参加者のほとんどは「愚か者」で、正解を知っている「専門家」はほんの少ししかいないのだから、参加者全員の平均値はまったくの的外れになるはずだと考えました。 ところが驚いたことに、参加者の予想の平均は1197ポン

    有権者がバカでもデモクラシーは成立するか? 週刊プレイボーイ連載(10) – 橘玲 公式BLOG
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    akinichi 2011/07/19
    有権者がバカでもデモクラシーは成立するか?
  • 宝くじは「愚か者に課せられた税金」 週刊プレイボーイ連載(9) – 橘玲 公式BLOG

    「1等前後賞合わせて3億円!!」のサマージャンボ宝くじが発売され、人気の売場にはさっそく行列ができています。宝くじの魅力は夢をかなえる一攫千金にあるのでしょうが、その一方で、「宝くじを買うひとはお金持ちにはなれない」ともいわれています。その理由は、小学生でもわかるような単純な期待値の計算ができないからです。 あらゆるギャンブルは、賭け金からショバ代(経費)が差し引かれ、残金の合計を勝者(当せん者)が総取りする仕組みになっています。競馬を開帳するには競馬場や競走馬などが必要になりますから、賭けの参加者が胴元にショバ代を支払うのは仕方のないことです。もちろん、この参加費が安ければ安いほど、勝ったときの払い戻し額が大きくなるという法則も共通です。 ある賭けに100円を投じたとき、平均してそのうちいくら払い戻されるかがギャンブルの期待値で、競馬や競輪など公営ギャンブルの期待値は75円(経費率25パ

    宝くじは「愚か者に課せられた税金」 週刊プレイボーイ連載(9) – 橘玲 公式BLOG
    akinichi
    akinichi 2011/07/11
    宝くじは「愚か者に課せられた税金」 週刊プレイボーイ連載(9)
  • 参議院は廃止したらどうだろう 週刊プレイボーイ連載(8) – 橘玲 公式BLOG

    「デモクラシーは有権者の自画像を描くのだから、日人の民度が低い以上、政治家が無能なのは仕方がない」という意見をよく聞きます。もしこれが当だとすると、私たちの「民度」が上がらなければずっとこのままということですから、どこにも救いはありません。この“自虐的”政治観から抜け出す道はないのでしょうか。 議論の前提として、日人の民度は低いかもしれないが、それ以外の国もだいたい同じようなもの、ということを確認しておきましょう。 自由とデモクラシーの理想を体現したとされるアメリカでは、有権者の約半数は各州に上院議員が2人いることを知らず、4分の3はその任期を答えられません。半数以上の人が自分たちの州の下院議員の名前を挙げることができず、40%は2人の上院議員の一方すら知らない、という調査結果もあります。そのためアメリカ政治学では、「こんなに民度が低いのに、なぜ民主政はそれなりに機能しているのか」

    参議院は廃止したらどうだろう 週刊プレイボーイ連載(8) – 橘玲 公式BLOG
    akinichi
    akinichi 2011/07/04
    参議院は廃止したらどうだろう 週刊プレイボーイ連載(8)
  • AKB48総選挙で「政治」を考える 週刊プレイボーイ 連載(4) – 橘玲 公式BLOG

    AKB48総選挙が佳境を迎えています。今回はこの“国民的イベント”を例にあげて、政治とはなにかを考えてみましょう。 原発を存続させるかどうかとか、誰が新曲のセンターポジションで歌うべきかとか、私たちの社会には決めなくてはならないたくさんの問題があふれています。争いが生じるのはひとびとが異なる利害を持っているからで、それを上手に調整しないと社会は混乱してしまいます。そうならないように、みんなが納得するようにものごとを決める仕組みが「政治」です。 独裁制では、1人の独裁者(王様)が絶対的な権力を持ちます。貴族制では選ばれた一部のひとたちが、神権制では神の意思を伝える(とされる)神官がすべてを決めます。それに対して民主制(デモクラシー)では、異なる意見を持つひとたちが討論をして、参加者全員が賛否を投じ、多数決でものごとが決まります。 ところで同じ民主制でも、国(自治体)と株式会社では決め方のルー

    AKB48総選挙で「政治」を考える 週刊プレイボーイ 連載(4) – 橘玲 公式BLOG
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    akinichi 2011/06/06
    AKB48総選挙で「政治」を考える 週刊プレイボーイ 連載(4)
  • いずれ君たちは思い知るだろう – 橘玲 公式BLOG

    東京電力の損害賠償をめぐる政府支援の枠組が決まった。私は日国の一介の納税者として、また東京電力の一利用者として、この決定にささやかな疑問を持っている。 政府の決定では、東京電力の賠償額に上限は設けないのものの、株式の上場を維持し、社債などの債権もすべて保護されることになった。それでどうやって莫大な賠償資金を捻出するかというと、東京電力の毎年の利益から国に返済するのだという。 ところで東京電力の商品は電力しかないのだから、「利益」というのは利用者が支払う電気料金のことだ。電力は地域独占なので、電気料金が値上げされれば利用者には抵抗する術がない。すでに多くのメディアで、「電力料金の大幅な値上げは不可避」と報じられている。 ここで、私の最初のささやかな疑問だ。 これは要するに、東京電力が利用者から原発事故の賠償資金を取り立てて、それを被害者に分配するということではないのか。 もちろん政府はこう

    いずれ君たちは思い知るだろう – 橘玲 公式BLOG
    akinichi
    akinichi 2011/05/16
    “電力料金を引き上げるためには、法と資本主義のルールに則って、まずは東京電力の株主責任と債権者責任を問わなくてはならない。それができなければ、電力需給の混乱で日本社会はさらなる損失を被ることになる”/
  • 東京電力は日本政府を訴えるべき – 橘玲 公式BLOG

    福島第一原発事故にともなう東京電力の損害賠償について、理解しがたい主張が横行しているので、それについて私見を述べておきたい。 議論の前提として、東京電力は福島第一原発の安全管理に責任を負っているのだから、今回の事故が引き起こした風評被害を含むすべての損害に対して賠償義務があることは明らかだ。このような場合、資主義社会では、会社法などの法律や金融市場のルールによって、誰が損失を負担すべきかを明確に定めている。今回のケースでは、賠償の原資は次のような順番で調達することになる。 東京電力は、第一に、保有する株式や不動産など、売却可能な資産をすべて現金化すべきだ。社ビルや社宅など、キャッシュフローを産まない資産はすべて売却して賠償原資にすればいい(社ビルなどはリースバックすればいい)。 役員報酬や社員の年収カットにとどまらず、整理解雇を含めたリストラによって経費を削減する。東京電力は今年度の

    東京電力は日本政府を訴えるべき – 橘玲 公式BLOG
    akinichi
    akinichi 2011/04/28
    東京電力は日本政府を訴えるべき | 橘玲 公式サイト
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