プロ野球界で「打撃の神様」と呼ばれ、監督に転じてからは巨人を9年連続日本一に導いた川上哲治(かわかみ・てつはる)さんが28日、死去した。93歳だった。 川上さんは熊本県八代市生まれ。熊本工時代は投手として活躍し、37年の全国中等学校優勝野球大会(現・全国高校野球選手権大会)で準優勝。38年に巨人に入り、一塁手に転向して39年、打率3割3分8厘で首位打者になった。 58年に引退するまで首位打者5回、本塁打王2回、打点王3回。1979試合に出場し、通算打率3割1分3厘、本塁打181本、1319打点を残した。「赤バット」で人気を博し、「ボールが止まって見える」の名言を残した。 61年に巨人の監督に就任。長嶋茂雄、王貞治の両スター選手を抱え、65年からの9連覇を含め、74年までの14年間に11度リーグ優勝をし、日本シリーズもすべて勝った。 監督を退いた後は解説者を務めるかたわら、少年野球の指導に力