「この1,2カ月で、シリア難民が急にヨーロッパのことを口にし始めた。多くの難民が何としてでもヨーロッパ諸国に行こうとしている」 9月中旬にヨルダン北部にあるザアタリ難民キャンプで会った国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の担当者は、シリア難民が置かれた厳しい現実をこのように話していた。 9月だけでドイツに着いた難民は20万人を超えたと推定されている。国際移住機関(IOM)によると、ヨーロッパに流入する難民の数は月を追うごとに増えており、今年初めから10月初めまでで56万人を数えている。その半数以上がシリアからの難民だ。 日本での報道はめっきり下火になったが、彼らは今も決して整備されているとはいえないルートを利用しながら、死に物狂いで地中海を渡り北上を続けている。 彼らのほとんどはシリア国内の武力対立が「内戦」と呼ばれるようになった2012年半ばごろから、周辺の中東諸国に難民となって流出し
キリスト教が世界宗教となるまで拡大する要因はいろいろありますが、 一つとして「その時々の為政者が時と場合によって解釈を変えていける普遍性と汎用性があった」ということがあります。 つまり、教えがかーなりざっくりしてた。 時代が変わっても、その都度その時代、またその国・地域に即した解釈ができる柔軟さを持っていたってことですね。 ローマ・カトリック、プロテスタント、ギリシア正教はじめ、主なキリスト教の流派はみなさんご存知の「三位一体説」をもって絶対としています。 神は一つの実体と、「父なる神」・「イエス・キリスト」・「聖霊」の三つの位格を持っている、とされています。 トーシロにゃあよく分かりませんが、聖書解釈や人民統治の諸問題をクリアするには、 これが一番都合が良かったんでしょう、きっと。 キリスト教2000年の歴史の中でも様々な宗派が興り、今でも増え続けていますが、 その中で異端として歴史の彼
絶対に行きたいと思っていた、マルティン・ルター展。フランクフルトから車で1時間くらいかけて、開催地のマンハイムまで、行ってきました!美術館外観↓ 宗教改革で、古いヨーロッパを揺るがし、プロテスタント派の始まりとなった、かの有名なマルティン・ルター。当時は、彼がヨーロッパの人だとは理解していましたが、ドイツ人だとは知りませんでした(忘れただけかも・・)。でも、中学や高校時代の世界史の授業で、何度彼の名前や年号を見かけ、暗記し、テストで書いたりしたか、今でも鮮明に覚えています(結局、彼の何が革命的だったのか、本当のところ、具体的に何をした人なのかは、テスト前に繰り返し勉強した割には、どこにも記載が出てこなかったような・・・。これも記憶が残っていないだけかしら??) でも、名前と共に、ずっと忘れることが出来なかったのは、印象的な彼の肖像画↓。 「懐かしい~」と、私と同様に、学生時代を思い出された
訪れた日:2014年8月中旬 オーロラやムーミンが思い浮かぶフィンランドは、寒そうで遠く行きにくそうなイメージはないでしょうか。しかしよく見ると日本の隣の隣の国です。 しかも成田空港、中部国際空港、関西空港からフィンランドへは直行便があり、片道10時間程度で到着します。他のヨーロッパの国へ行った時以上に、乗り換えもなく体力的にも余裕があり疲労が心配な方におすすめです。 日本からフィンランドへの直行便がある航空会社 「Finnair フィンエアー」から北欧デザインに触れられる 成田空港、中部国際空港、関西空港からフィンランドの「ヘルシンキ・ヴァンター国際空港」直行便がでています。どこからも片道10時間程度です。 「Finnair フィンエアー」は、フィンランド生まれのファッションブランド「marimekko マリメッコ」とパートナーで機内のブランケットや枕、コップまでマリメッコによるデザイン
ばたばたとしているうちに時期を逃した上,戴冠式が非常に地味でほとんど日本で報道されなかったように思えることもありすっかり忘れられかかっているが,スペイン王国のフェリペ6世が即位した。そこで,歴代のスペイン国王の「フェリペ」をざっと振り返ってみて,即位の祝賀としたい。Wikipediaへのリンクをそれぞれつけておき,適当に個人的なコメントを。正直2世以外ろくなのがいない。 ・フェリペ1世(位1506年) いきなり「誰だコイツは」感が半端無いが,狂女王フアナの夫であり,皇帝マクシミリアンの息子。こいつがぼんくら&若死にだったせいで,カルロス1世が若くして即位する羽目になった。このカルロス1世が偉大なる人物であったのは,スペインにとってはむしろ幸いであった。 ・フェリペ2世(位1556〜98年) 間違いなく全フェリペの中で最も有名なフェリペ。「フィリピン」の語源でもある。カルロス1世は長くヨーロ
EU各国にて英語でコミュニケーションを取れる人の割合 http://t.co/znIHpjO37z
先日お伝えした様に、欧州議会選挙の結果はヨーロッパの危機を示唆するようなものとなった。「1つのヨーロッパ」という理念には長く、そしてある意味ではわずかな歴史があるが、この空間の複雑な歴史をわずか3分で概観できる動画が興味深いと話題になっている。 キエフ大公国 この動画は、1000年からはじまる。この時にもっとも存在感を放っているのはどこだろうか?そう、キエフ大公国だ。この名前を最近聞いたことがある人は少なくないだろう、そうウクライナ情勢で一躍注目を集めた、同国の首都キエフだ。 画面中央からわずかに右寄り、ポーランドの隣にあるキエフ大公国は、11世紀において中世ヨーロッパの最も発展した国の1つだったのだ。最盛期にはビザンツ帝国との戦いを続けていたが、徐々に衰退が進み、最終的にはモンゴル帝国の襲来によって消滅した国家だ。 1300年代になると、キエフ大公国が消滅して神聖ローマ帝国が力を持ちはじ
承前:「ドイツ宗教改革前夜の民衆の信仰世界」一五一七年、ザクセン選帝侯領ヴィッテンベルクの修道士マルティン・ルターは、当時カトリック教会が率先して売って回っていた贖宥状――購入することで自身とすでに死んだ者たちの罪が赦される――に対し強く異を唱えた。彼が公表した「九十五か条の論題」は贖宥状について神学上の批判を行うものであったが、あくまで議論の提示であって、教会の権威に挑戦するだとか、民衆を鼓舞するなどという意図は全くなかった。だが、ルター自身が全く想定していないかたちで、急速に人々に広がって反響を巻き起こし、宗教改革運動の起爆剤となっていった。それは活版印刷技術によってその姿を現しつつあった「世論」という名のソーシャルメディアにおける「炎上」と呼ぶにふさわしかった。第一章 活版印刷技術の登場ヨハン・グーテンベルクを活版印刷技術の発明者とするのは正しくない。十五世紀中ごろ、金細工職人であっ
みなさんこんにちは。 今回から新たなテーマとして、 「ハプスブルク家とオーストリア・ハンガリー帝国」 と題して神聖ローマ帝国滅亡後のハプスブルク家の辿った歴史についてお話したいと思いますので、ご興味のある方は暇つぶしにお立ち寄りください。 このハプスブルク家とハプスブルク帝国について詳しくお知りになりたい方は上の3冊をお薦めします。ヨーロッパ最大の名門王朝である当家について知るには、とても1冊程度では全貌を把握出来ません。ハプスブルク家研究の権威江村洋先生の文庫を読みつつ図説で照らし合わせると理解が早いでしょう。3冊目は自分が個人的にお薦めするのですが、始祖ルドルフ1世に始まるほぼ全てのハプスブルク家の人々の肖像画や写真がフルカラーで掲載されており、資料としてとても優れた貴重な本です。 時は19世紀初頭の1812年、フランス革命後の大混乱の最中に彗星のごとく現れ、数々の戦いに勝利してフラン
みなさんこんにちは。 東洋の香辛料貿易その他を独占し、一大海洋王国として空前の繁栄を謳歌したポルトガル王国でしたが、その繁栄の時代は16世紀後半に終焉を迎え、それ以後は緩やかに衰退の道を歩みます。一体なぜポルトガルはその様な道を歩む事になってしまったのでしょうか? その原因は三つあります。一つ目は香辛料(スパイス)貿易の衰退です。 前回ポルトガルがいかにして東洋の香辛料を独占入手したか、その概要をお話しましたが、ポルトガルがインド航路を開拓する以前、これらの香辛料貿易は「アドリア海の女王」「水の都」といわれた地中海最大最強の海洋都市国家ヴェネツィア共和国が独占していました。しかしヴェネツィアの香辛料はオリエント地方の陸路を経由して運ばれるため仲介者が多く、その都度仲介手数料が上乗せされるために最終的な売値は原価の20倍近くに跳ね上がる高価なものでした。(それでも他に入手先が無いのでヨーロッ
いつの時代にも詐欺師、詐術師ははびこるものだ。ソチ五輪開幕を前に大きな話題になったのが、「全聾の天才作曲家」「現代のベートーベン」を演じてきた佐村河内守氏だろう。フィギュアスケートの高橋大輔選手が同氏の作品「バイオリンのためのソナチネ」を使ってショートプログラムを演ずる、というまさに直前のタイミングなのだから、話題にならないはずがない。 そのインチキが暴かれたのは、18年にわたって実際に作曲をしてきたパートナーからの告発だった。いわば仲間割れである。もし、このパートナー関係がもう少し強固なものであれば、バレないままだったのかもしれない。 しかし、世界史を見渡せば、サムラゴウチさんも霞んでしまうような、スケールの大きい詐術師はいくらでもいる。中でも1749年から1772年に至る23年間のヨーロッパはすごかった。サン・ジェルマン伯爵、カザノヴァ、カリオストロ伯爵、本シリーズ第4回で取り上げた神
ここのところ食に関する記事が頻出していますが、 中国食人文化入門 ~中国的合理主義と、中国人であることおよび中国人があることの不幸について~(http://trushnote.exblog.jp/7602405/) 背徳美食倶楽部 ~人肉の味を探求・賞味する~(http://trushnote.exblog.jp/7619211/) またもや食に関する記事になります。 しかし、食といいながら前二者は異形の食文化ばかり扱ってきたわけですが、今回は違います。遥かに真っ当な食事を扱います。 今回は、ヨーロッパ史上に覇権を打ち立て、多大な畏敬を受ける大君主達の飲食事情についてまとめます。さて、どんな壮大豪奢な食事が出てきますやら。 アレクサンドロス大王 ~酒乱のキ○ガイ兵隊王~ ギリシア軍を率いて連戦連勝し大帝国ペルシアを征服したアレクサンドロス大王は、身体的な欲求に対して良く節制したとされていま
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