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書評と文学に関するamanoiwatoのブックマーク (4)

  • 【書評】ぼくはここに千年前の発言小町を見た/「蜻蛉日記」 - マトリョーシカ的日常

    プライドと小町 蜻蛉日記 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) 今日はみんな聞いたことがある古典を紹介する。蜻蛉日記。内容をひと言でいえば、「かわいそうな自分」をテーマにした二十一年間の結婚生活の記録だ。時は平安時代。筆者である藤原道綱の母はエリート役員藤原兼家にとつぜん求婚され、結婚生活がスタートする。しかしたいそうモテる兼家は浮気性で筆者のもとにはめっきり顔を出さない。子の道綱とともにさびしい暮らしを送る。 書式は日記であるが、リアルタイムに書かれたのではない。過去を振り返り「はかなき身の上」というテーマに沿って描写、場面を再構成している。それゆえ全体を通して見ていると「そんなに悲劇というわけでもないよね」という印象を受ける。 平安時代のシングルマザーが発言小町に書き込みをしている感じ。 当時の結婚 当時は一夫多制であり、通い婚だった。男性は毎日お気に入りの女性のもとへ通い

    【書評】ぼくはここに千年前の発言小町を見た/「蜻蛉日記」 - マトリョーシカ的日常
    amanoiwato
    amanoiwato 2013/10/23
    2chまとめサイトは今昔物語集かな。
  • 萌え文学研究のおと

    このコーナーの趣旨 研究報告 第壱回「伊豆の踊り子」(川端康成) 第弐回「麦藁帽子」(堀辰雄) 第参回「痴人の愛」(谷崎潤一郎) 第四回「愛と死」(武者小路実篤) 第伍回「トム・ソーヤーの冒険」(マーク・トウェイン) 第六回「潮騒」(三島由紀夫) 第七回「女生徒」(太宰治) 第八回「箱男」(安部公房) 第九回「少女病」(田山花袋) 第拾回「はつ恋」(イワン・セルゲーヴィチ・ツルゲーネフ) 第拾壱回「砂の上の植物群」(吉行淳之介) 第拾弐回「草枕」(夏目漱石) 第拾参回「車輪の下」(ヘルマン・ヘッセ) 第拾四回「白痴」(坂口安吾) ←文章置き場に戻る

  • 作家を、プロデュース「小説作法ABC」

    小説を書く基技術がひととおり。 新米作家の教則として読んでもいいし、深い読書への手引書として扱ってもいい。「小説は、Why? とBecauseで推進される」とか、「読書の快楽は予定調和とドンデン返し」といった基礎だけでなく、「同じ村上でも、春樹は回想、龍は実況」や、「谷崎は変態、三島は売れない俳優」といった、著者の文学観をも垣間見ることができる。 なかなか実践的なのは、各章のおしまいに「練習問題」がついているところ。たとえば、既読の小説のあらすじを100字にまとめろという。要約することで、いわゆる「読ませどころ」へ向かわせる物語の軌跡が見えてくるんだと。さらに、要約した小説の帯コピーを50字でまとめろという。キャッチコピーを考えることで、その小説の「最大の売りどころ」を見抜けという。要は「目玉」やね。おもしろそうだとそのとき感じた作品を漫然と読んできたわたしにとって、いい刺激になる。

    作家を、プロデュース「小説作法ABC」
  • 小説家のバイブル「小説の技巧」

    小説は自由だ。何をどう読もうと勝手だ。 けれども、小説から快楽を得ようとするなら、その技巧を知ることは有意義だ。前立腺やGスポットの場所を知らなくてもセックスは可能だが、より快楽に貪欲になるのなら、知っておいて損はないのと一緒(訳者の柴田元幸はもっと上品に、「ショートカットキー」に喩えてた)。「ヤってるうち自然と身につく」という奴には、「愚者は経験に学ぶ」という箴言を渡す。快は無限だが、生は有限。読める数は限られている。 同時に、小説書きにとってはバイブル級。読者を快楽の絶頂へ導く手引きが解説されているのだから。プロットやキャラといったハウツーを超え、マジック・リアリズムや異化、多声性、メタフィクションといった質的なレベルで語られる。しかもサリンジャーやナボコフ、ジョイスといった練達者のテクストが俎上乗っている。心してかかれ。 ただし、いそいで付け加えなければならないのは、「知る」ことと

    小説家のバイブル「小説の技巧」
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