佐村河内守(さむらごうち まもる)という人の音楽が、1年くらい前からしきりに話題になる。3月31日にNHKで特集番組が放映され、今月11日には『毎日新聞』で、まるまる1面以上という破格の特集記事が組まれた。仙台でも、来年4月にこの人の第1交響曲の演奏会が行われるらしいが、来年4月の演奏会チケットを今年の7月から売り出したことといい、東京エレクトロンホールという仙台で2番目に大きな会場で、特別な指揮者が来るわけでもない仙台フィルの、しかも1曲だけの演奏会なのに、チケットが8000円もすることといい、正に異例づくしである。 一応、音楽に強い関心を持っている私としては、以前から気になっていたので、特番を見た上で、その反響の大きさによって放映されたという彼の第1交響曲演奏会の録画(4月27日)も、録画しておいて3回見た。ところが、私がそれを3回も見たのは、素晴らしいと思ったからではない。これだけ評