速い!楽しい!快適! 補助輪を外して自転車に初めて乗ったのは、たしか5歳くらいの時だったと思います。 最初はグラグラしてとても乗れたもんじゃない。何回もズッコケて傷だらけになりつつ、突然コツがつかめて乗れるようになりました。 たぶん大多数の人たちが同じような経験を持っていることでしょう。 よくそんな危なっかしい代物が普及したなと思うところですが、現在の自転車のデザインは、長年の発明家たちが「速さ」「快適性」「楽しさ」を追求し続けて完成した「究極のデザイン」であります。 今回はいかにして自転車が現在のデザインに落ち着いたか、その歴史をまとめていきます。 1. 迅速な移動を可能にする乗り物の探索 「人力で動く乗り物」の構想の歴史は長く、古代エジプトの墳墓にも自転車の原型らしき絵が見られるほど。 現在の自転車のデザインの原型と考えられているのが、1493年に描かれた上記のスケッチです。これを書い