ソニーの「ウォークマン」が、1979年7月1日の第1号機発売以来、ちょうど30周年を迎えた。 だが、その30周年の節目における携帯音楽プレーヤーとしての立ち位置は、揺るぎないものではない。 ネットワーク時代における携帯音楽プレーヤー市場において、決してリーダーではないからだ。 それは、ソニー自身が最も分かっているのだろう。 先ごろ開かれた定時株主総会の席上、ソニーのハワード・ストリンガー会長兼CEOが、株主の質問に答える形で言及したコメントからも、それが裏付けられる。 ストリンガー会長兼CEOは、「ソニーは、20世紀においては、チャンピオンと言える製品を生み出してきた。その1つがウォークマンである。だが21世紀では、ソニーが生み出した製品に、他社がネットワークにつながる機能を搭載して、成功したものがある。iPodがその最たる例である」とiPodを名指しし、そして、「ソニーは、ネットワーク時