田中慶太郎(1880-1951)『羽陵餘蟫』(文求堂書店、1938年)に、唐の李鼎祚『周易集解』の条があり、次にようにいいます。 支那では是書の影宋寫本は稀に傳はつてゐるが宋刊本は無い。ところが昨年神田教授が歐州旅行中、獨逸國で宋刊本を發見せられた。『書誌學』昭和十二年二月號に詳細なる同教授の論文が載せられてある。(p.10) この宋刊『周易集解』、神田喜一郎(1897‐1984)が1936年、ドイツのベルリンにあった、プロイセン州立図書館(Preußische Staatsbibliothek)で見出したものです。 同館は現在、ベルリン州立図書館(Staatsbibliothek zu Berlin)と名を変えていますが、実はこの図書館に、その『周易集解』は存在していません。戦争に巻き込まれ、長らく行方知れずになっていたそうです。 それが近年、京都大学の高田時雄教授により再発見されました
サービス終了のお知らせ NAVERまとめは2020年9月30日をもちましてサービス終了いたしました。 約11年間、NAVERまとめをご利用・ご愛顧いただき誠にありがとうございました。
「うた」の復権、とたたえてもいいだろう。「コレクション日本歌人選」全60巻(笠間書院、各1260円)が完結した。万葉の柿本人麻呂から前衛短歌の寺山修司や塚本邦雄まで、1300年をたどる壮大なアンソロジーだ。 例えば国文学研究資料館名誉教授の松村雄二さんが担当した「辞世の歌」。太田道灌(どうかん)から三島由紀夫まで44首を収め、読みごたえがある。「我死なば焼くな埋めるな野にすてて飢えたる犬の腹をこやせよ」。この型破りな辞世は歌川広重の作。同じ犬を詠んでも島木赤彦は、「わが家(いへ)の犬はいづこにゆきぬらむ今宵(こよひ)も思ひ出でて眠れる」と、自分の余命よりも行方知れずの愛犬を気づかった。 江戸の侠客(きょうかく)新門(しんもん)辰五郎(たつごろう)は、「思ひおく鮪(まぐろ)の刺身(さしみ)鰒汁(ふぐとじる)ふっくりぼぼにどぶろくの味」と心に残るものを並べ、辞世までつやっぽい。 「国のため重き
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く