今回は2年のブランクがあったが(通常は約1年間)、高島俊男『お言葉ですが…別巻(6) 司馬さんの見た中国』(連合出版)が出た。5月末に新聞の近刊予告で見かけてから、刊行されるまで心待ちに待っていた。これまでに出た別巻の目次、ならびに索引も附してある。 D.l.エヴェレット『ピダハン』について書かれたもの(pp.73-78)、頼惟勤『中国古典を読むために』の書評(pp.196-201)、「語源について」という文章(pp.101-30)などを収めている。『ピダハン』に関する文や、「語源について」は巻末の「初出一覧」に記載がないから、「書き下ろしおよび未掲載の文章」ということになる。 「語源について」で高島氏は、「語源」を冠する本には「一項独立考察(随筆)方式」のものが圧倒的に多いと述べた上で、それらと一線を劃するものとして、阪倉篤義『日本の語源』(講談社現代新書1978)を挙げる。この新書は、
![「オットセイ」の語原説 - 黌門客](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9db74bcb3edd5f14d8c5582b7ecca0b06bf89840/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F4169ZF%252B1InL._SL160_.jpg)