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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (24)

  • “左派のサッチャー”と生活賃金(Living Wage)、リフレ政策との関連

    松尾匡さんの学会でのコメント関連。僕のtwitterのタイムラインでも一時期非常に話題になったイギリス、スコットランドの左派政党(SNAP スコットランド国民党)の党首スタージョンの「リフレ」政策への注目。 SNAPの経済政策については以下に整理されている http://www.snp.org/economy 女性の雇用増加、減税、失業率の達成、持続的な経済成長などが主目的。特にその内実をみると生活賃金(Living Wage)の実現が核になっている。 生活賃金は、法的な規制のある最低賃金や、ベーシックインカムとも異なる概念であるようだ。英語版のwikipediaはかなり詳細に解説している(日版はない)。 https://en.wikipedia.org/wiki/Living_wage 定義としては以下のものがわかりやすい。 A living wage is defined as th

    “左派のサッチャー”と生活賃金(Living Wage)、リフレ政策との関連
    ashigaru
    ashigaru 2015/11/08
  • 星岳雄氏のゾンビ農業論、八代尚宏氏の農協論、若田部昌澄&栗原裕一郎氏らTPPとコメの話

    星教授(カリフォルニア大学)が日経ビジネスオンラインで日の農業について語っていた。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20120824/235976/ (農業関係は会員登録しなくても読める) 星:建設不動産、農業などです。建設不動産は、建築許可などの手続きが煩雑すぎるし、不動産取引の手数料が国際比較をすると高すぎます。また、日の農業には多くの問題があります。とりわけ農地利用に関して問題があります。明治学院大学の神門善久教授が指摘しているように、まず農地の状況を全国的に精査することから始めなければならないでしょう。農地の使途をしっかり明らかにして、保護すべき農地を保護し、転換すべきところは転換する必要があるということです。価格が上がるのを待つために放置されているだけの農地も多いですから。また、これも神門教授が以前から指摘して

  • ■[Twitterで経済]植民地政策雑感

    @hidetomitanaka: 永遠のアドバイザーとしての植民者、つまりはイギリスのインド統治の「永久化」の正統性の背景に、この愚民観がある。 2012-04-14 12:25:15 via web @hidetomitanaka: で、ミルの英領インド史の特徴は、1)推測的歴史⇒仮説的演繹法としてリカードら今日の多くの経済モデルの在り方に影響。リカードの比較優位などその典型。2)一種の経済発展論だが、その中核に植民地政策不可避(賢者としての植民者、愚者としての被植民者)がある。制度改革でその愚者性払拭困難。 2012-04-14 12:23:13 via web @hidetomitanaka: 新渡戸稲造の植民地政策の基礎は、アダム・スミスの植民地論の批判的検証による。ところで同じようにスミスの植民地論を推測的歴史の観点から再構成したのが、さきほどのミル。ちなみにリカード知ってるよね

    ■[Twitterで経済]植民地政策雑感
  • 八代尚宏『新自由主義の復権』

    編集部から献いただきました。ありがとうございます。八代氏も増税よりも増収で復興資金調達を主張されてますね。当たり前な発想です。 さて 書は小泉政権以来、新自由主義=市場原理主義として誤ってレッテルを貼られている、市場重視の思想を前面にだし、現代の日の諸問題に応用して議論する刺激的な論争の書である。また同時にさまざまな経済学の古典を思想史的な文脈を踏まえて小さなコラムにまとめてもいて、読ませる工夫もまた刺激的だ。 そもそも「市場競争」に代わるどんな仕組みがあるのか? と八代氏は問う。ひとつは賢人政治。だが賢人の無謬性が前提されていて非現実的であるし、そもそも賢人政治の理想として語られることの多いスウェーデンは、政府の役割を個人のセーフティネットの構築に限定し、企業の保護は許さない市場競争国家であることを見落としていると八代氏は指摘している。この指摘は重要だ。このブログでもスウェーデン経

    八代尚宏『新自由主義の復権』
  • 八田達夫「送電網は新規事業者に開放を 原発は政府が管理すべき」in『週刊東洋経済』

    Twitterに書いたことをほぼそのまま掲載。 日の電力問題(原発問題含む)をもっとも入門レベルで解説しているのが、八田達夫先生の「ミクロ経済学?」(東洋経済新報社)。そこでは送電と発電の分離、電力自由化の効用などが独占理論の枠組みで解説されている。これはぜひ読んだ方がいいと思う。簡単だし。 その八田先生の『週刊東洋経済』での議論はこの入門レベルの上にたって今日の東京電力問題についてスタンダードな批判と問題提起をしたものと思う。日の原発政策の最大の問題は文民統制の失敗ということだと指摘している。 ちょっと引用。「日の原子力政策を策定する原子力委員会(内閣府に設置)のトップは、原子力工学の大物教授であり、同門出身者が電力各社、設備会社、経済産業省の原子力事業や政策を担う。つまり、中立を装っているが、陸軍大学の教授に戦争の最終決定を委ねているようなものだ」 すごいきつい表現で、間接的だが

    八田達夫「送電網は新規事業者に開放を 原発は政府が管理すべき」in『週刊東洋経済』
  • 黒木メイサ=森雪とスターバック - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    森雪=黒木メイサで正解だったね。ヤマトが35年の時空を超えて、森雪の物語になって完結。ツンデレ万歳、ストレートパンチ上等w しかし観客は映画の日もあるんだろうけどほぼ満席で、おまけに年齢が高い! みんな僕と同じかせいぜい10歳くらい下。完全にヤマトをアニメでみてた世代に間違いなし。しかし変ないいかただが、自分の中に人の演説を聴いて熱くなる部分が絶滅していることを知る。ギレンよべや、と思ったりしてたw 黒木メイサの映画だ。あと緒方直人が黒木メイサを運べるのか、腰の負担は大丈夫だろうか、とか意外と加齢な男性出演陣が心配だった。しかしまさかヤマトが森雪の映画になるとは。あと僕=ガミラスが、あれかw あと特撮はギャラクティカ(最新版の方)の水準はクリアしたと思う。むしろ映画ではなく連続テレビドラマで、当にギャラクティカみたいにやればいいんじゃないだろうか? そうすればたぶんかなり高水準の物語を構

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  • 宮崎哲弥・飯田泰之・河合正弘・小此木潔「経済・メディア衆論」 - 2009-08-22 - Economics Lovers Live

    公然リフレ派(実名さらしてネットで活動するリフレ派)の主要メンバーがスペイン出張中につき、わたくし田中が代わって事後宣伝。ところで僕も近いうちロンドンいくんだけどあっちらはリフレの嵐が吹き荒れてて、庶民レベルでもヘリマネ全開だとか。ぜひ日も見習いたいものです。 朝日新聞の昨日の記事。まず飯田さんの問題提起ー「底打ち」を楽観的に見ることで景気回復がないまま不況が長期化するリスクが大きいこと、来なら政策的対応を備えなければいけない自民党と民主党の両方のマニフェストが、十分な成長(つまりここでは景気回復)がないまま再分配を強く志向していることへの危惧などが指摘されている。 この飯田さんの問題提起に対して各論者がどう答えたかであるが、実は一番のこの座談の売りは飯田さんのこの問題提起があるということに尽きると思う。なぜならこれだけ大規模な総需要不足の不景気が、こんなに簡単に終わるわけない、という

    宮崎哲弥・飯田泰之・河合正弘・小此木潔「経済・メディア衆論」 - 2009-08-22 - Economics Lovers Live
    ashigaru
    ashigaru 2009/08/22
    『金持ちの年寄りのことが心配で、都会の貧しい若者は野たれ死んでもかまわない、と両政党とも思っているようだ』
  • 池田信夫批判(予定) - 2009-03-14 - Economics Lovers Live

    さて、今日のポストケインズ派研究会で楽しみにしていた間宮先生の講演を観にいくのをフイにしてまでせっせと書いた(前ふり長いなあ 笑)ソフクリのメールマガジン論説にて、まだ書店やコンビニに置いてある『SAPIO』に掲載されている池田信夫氏の論説「実は「正社員の解雇規制緩和」こそ失業率改善の“特効薬”という当の話」を批判的に吟味する予定である。ネットの一部の厨房たちの要望に最初で最後に応えるものになるだろう。池池は読む気が起きないのでスルーパス。 ただ現在、依頼枚数(1000字)に対して、原稿枚数がなんと4400字ほどになっているため、その重要度から考慮して今後削除してしまうかもしれないが。今度のソフクリの原稿は、この解雇規制緩和論を含めた、ポスト麻生政権の経済政策のメニュー(政府紙幣、無利子非課税国債、グリーンニューディール、給付付き税額控除、雇用保険拡充、定額給付金、ワークシェアリングな

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  • 『ユーロマンガ』二号とエンキ・ビラル - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    異能のBD(フランスマンガ)の作家として日でも知られる、エンキ・ビラルの新作『アニマルズ』が出た。最近、エンキ・ビラルの翻訳のある作品(『モンスターの眠り』、ニコ・ポル三部作)をまとめて読んだので、この新作の発売は嬉しい。いまもソ連邦の裏側を暗喩で描いたといわれる『狩猟』が届くのを待っているが、この『アニマルズ』も速攻で読んでみたい作品である。ユーロマンガのホームページhttp://www.euromanga.jp/news/404に作品の内容の紹介があるが、近未来のディストピアものみたいであり、期待が高まる。僕が彼の作品を読んでまっさきにイメージしたのが、バラードの初期の作品群であり、その意味でも今回の「水なき世界」の話は面白そうだ。ただひとつのハードルは、彼の作品のフランス語のレベルがかなり高そうで、僕のような初等クラスには結構つらいかもしれないことだけど 笑。ただマンガのいいところ

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  • 衆院選挙雑感&公共支出の具体案 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    しかし今日のニュースみてると、なんか「100年に一度」の不況が深まるなかで、ゾンビみたいに「郵政民営化の是非」とかが景気対策と並んだ争点になったら、当に笑うしかないね。いや、呆れのるが正解かもしれないけれども(小泉氏とは違った意味でね)。 ところで竹森さんのインタビュー記事を読んで、僕としては初めて今回の公共支出で望ましいリストを読んだ。他にもあるのかもしれないけれども目にしてない。 竹森さんが列挙したのは以下 代替エネルギーの研究開発をはじめ、電気自動車実用化への開発研究、充電施設などのインフラ整備、温暖化対策、省エネ対策を実施する企業への支援、ITネットワークの整備拡充を早める、成田〜羽田を結ぶ高速鉄道、東京〜大阪を結ぶリニアモーターカーへの先行投資など、日が将来的に世界のテクノロジーを牽引していける技術開発などに投資する方法がいいと思います(『米金融危機、日の活路はどこにある!

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    ashigaru
    ashigaru 2009/02/13
    望ましい公共支出リスト
  • マクロ経済学があると仮定しよう! - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    運よく東洋経済のランキングにも入っている今年のただ一つの著作『不謹慎な経済学』は、題名からよく比較されているような『ヤバい経済学』とか『まっとうな経済学』とかじゃなくて書いているときから意識しいていたのが野口悠紀雄氏の『超整理日誌』だった。 その『超整理日誌』のシリーズの中でも、マンガ版のナウシカ論、それに「幻影としてのケインズ経済学」(ケインズ経済学が現実離れしているよ、という主張)という論説、さらに「経済学者とは何者?」というエッセイが興味深い。 最後のものは、経済学者は常に仮定を好む種族として描かれている。例えば著者とジェフェリー・サックスが箱根にドライブにいったときに、富士山を眺望できる場所にいったらあいにく天気が悪く見えなかったという。そのときサックスが「山があるものと仮定しよう!」と言ったなどと思わず微笑するエピソードや小話が豊富に描かれている。 そして最近、野口氏はいろんなも

    マクロ経済学があると仮定しよう! - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    ashigaru
    ashigaru 2008/12/21
    「山があるものと仮定しよう!」わろたw
  • 門倉貴史『セックス格差社会』

    働きすぎを解消すれば、僕も年間77.4回セックスの回数が増えるそうですよ(爆) まあ、冗談はこれくらいにして書は上記したワーカホリック、貧困、感情や価値観、そういった諸要素を経済的な切り口から性行為にかかわる問題(セックス、セックスレス、ED、セックス依存症などなど)に結びつけ様々なデータをもとに論じたである。門倉さんらしいコネタ(崩壊するニューハーフ市場、「別れさせ屋」トラブルなど)も相変わらず豊富である。 セックス格差社会 恋愛貧者 結婚難民はなぜ増えるのか? (宝島社新書) 作者: 門倉貴史出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2008/11/10メディア: 新書購入: 3人 クリック: 315回この商品を含むブログ (28件) を見る あまりお目にかかれなくなおかつ前からあればいいなあ、と思っていたのが年収別の独身男性がマスターベーションとセックスのどちらで日常の性的処理(一ヶ月

    門倉貴史『セックス格差社会』
  • 陳腐な解説とは? - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    あるネットの妄言をみててすごくずっこけた。なんでもクルーグマンの戦略貿易政策に関する業績が、オブストフェルドとロゴフの教科書にでてこないから陳腐な理論だそうです 笑。あとその他にも戯言が続いていた気がしたけれどもノイズなので読んでないw さてオブストフェルドとロゴフの教科書の題名は『国際マクロ経済学の基礎』といって、ちょうどブランシャール&フィッシャーのテキストの後に定番となり、90年代後半あたりに中心的なテキストとして学んだほうがいいんではないか、といわれたものでした*1。そして確かにここにはクルーグマンの戦略貿易政策は話題になってません、ハイ。 しかしオブストフェルドはクルーグマンとそもそも長年、国際貿易論のテキストを書いてなかったっけ? はい、いまでも定番の国際貿易論のテキストを書いてます。ちなみにここがその目次です。クリックしてみれば一目瞭然ですが、ちゃんと第2部にクルーグマンの今

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  • いわゆる「新前川レポート」的なものを読む

    大竹文雄氏作成の「グローバル経済に生きる −日経済の「若返り」を −」http://www.keizai-shimon.go.jp/special/economy/item1.pdfを読む。一言でいうと無残である。確か報道では新しい「前川レポート」をつくる、という趣旨だったように憶えている。今回の新「前川レポート」*1は、その批判と成果(??)の上に立脚しているはずだが、残念ながらその種の作業が行われ活かされているのか疑問である。 「前川レポート」というのは1986年に当時の中曽根康弘首相の私的諮問機関が発表した文章である、少なくとも経済学者の側の批判では小宮隆太郎氏らによってその政策目的と政策手法の組合せ、採用されている(非)経済学的発想の是非をめぐって議論が行われてきたものである。そしてほぼ「前川レポート」については以下の評価が妥当する。 「前川レポート」は日が黒字減らしをすると宣

    いわゆる「新前川レポート」的なものを読む
  • マルクス主義疎外論の本質とジェノサイドの可能性 - Economics Lovers Live 2008-06-19

    松尾さんからの引用:「疎外」とは何かということについては、ご引用いただけていない、拙著のこの説明が一番わかりやすいと思います。「「考え方」「理念」「思い込み」「決まりごと」等々といった頭の中の観念が人間から勝手に離れてひとり立ちし、生身の人間を縛りつけて個々人の血の通ったくらしの都合を犠牲にしてしまうこと」です。 第6章では、ゲーム論を使って説明しなおしていますので、経済学のわかる人向けに言い換えると、もっとみながよくなれるやり方があるのにナッシュ均衡に陥ってそうなれない状態、あるいは、状況の変化によってはそういう状態に陥りかねないシステムのことです。:(引用終り) わかりやすいというよりもこれだと、観念のジョジョ立ちしている人間そのものを変えるか(人間性レジーム転換=人間性の可塑性の導入)、人間はそもそも観念もたないほうが最適という選択肢は排除できないよね。 例えば個々の家庭や個々の友人

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  • ピーター・タスカ「日本株低迷は自業自得だ」vs町村官房長官的なもの - Economics Lovers Live

    町村官房長官が日経済のファンダメンタルズがしっかりしているのに株価低迷は謎だ、みたいな宇宙人発見のような発言をしていたようですが。 それに対して、『ニューズウィーク』2月6日号のピーター・タスカ氏の論説は、日の株価低迷やら景気後退やらは、早すぎた金融引締め(90年代の教訓まったくゼロ)、存在しない「バブル」への不必要な警戒感、「財政の健全性」にこだわり国債利回りの上昇を不必要に警戒する財務省、さらに官製不況ともいえる住宅不況や消費不安などが原因という政策の失敗を指摘。 タスカ氏は次のように皮肉たっぷりに書いています。 「「財政の健全性」にこだわる財務省の姿勢もかなり悪影響を及ぼした。日政府が当に深刻な財政危機なら、国債の利回りは現在よりも三倍高くてもいいはずだ。日は巨額の貯蓄超過をもつ国であり、自国の財政赤字はもちろん、米政府の財政赤字の多くを穴埋めするだけの余力がある。逆に貯蓄

    ピーター・タスカ「日本株低迷は自業自得だ」vs町村官房長官的なもの - Economics Lovers Live
  • 食料安保論・食料自給論への批判(若田部昌澄・飯田泰之) - Economics Lovers Live

    『Voice』1月号の若田部昌澄さんの論説「農家保護が国を滅ぼす」が掲載されてます。これはいわゆる料安全保障論を理由に、農家への補助金を要求する政治家の主張への批判というものです。 料安保論については、飯田泰之さんの『ダメな議論』でも批判的に検討されてまして、今回の若田部論説とともに参考になります。 お二人とも糧安保論の論拠である世界的な料不足での価格上昇リスク(があるので農家保護せよ、料自給率上昇せよ論)には、若田部さんは日が高所得国であるかぎり問題ではない。飯田さんは農産物価格上昇は自由化をしていればむしろ農業部門の発展に寄与する、と基的に問題視していません。 さらに農産物の輸出国が日への輸出を禁止するケース。飯田さんはそもそもこんなケースは戦争状態以外ありえず、それ以外では輸出国にとって日への輸出は利益になるので行っているのでこの種の禁輸は杞憂である、としています。

  • 竹中平蔵氏「日銀が今後20年、金融政策に失敗し続けることを前提に増税を求めている。国民はもっと怒るべきだ」 - Economics Lovers Live

    http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071028ib21.htm この種の試算をしたことがある政府関係者には絶対に既知のことであるはずだけれども、名目成長率を少なくとも3%以上見積もらないと満足な財政再建シナリオが組めないのは明白なはず。いいかえると消費税増税を織り込むことを前提にわざわざ3%程度の名目成長率を無視(=竹中氏のいう日銀の政策失敗をあえて前提)しないとこのような試算はできないのです。かなり悪質な増税目的あっての試算ということで、担当者とその管轄責任者そして提案者は国民を大きく裏切る行為をしていると思います。 さらに注目すべきは、財務省主導で増税路線が提起されるのは、ほぼ「改革」=歳出削減を含む公務員改革などの事実上の棚上げや、また経済の減速局面が近いかその最中のときであることが多いことですね。今回も状況的にはそのようです。これについ

    竹中平蔵氏「日銀が今後20年、金融政策に失敗し続けることを前提に増税を求めている。国民はもっと怒るべきだ」 - Economics Lovers Live
  • アメリカとは違う経済モデルは可能か?

    著名な経済学者オリビィエ・ブランシャールがヨーロッパ型経済モデルについて簡潔な論説を書いていました。ヨーロッパ型の経済モデルの特徴は、経済的効率性と寛容な社会保険制度を完備していることです。いまある経済モデル(一番近いのはオランダ経済)の特徴を取り入れながらも、ブランシャールの理想形態といえるものになっています。 その全体構想は、1)競争的な財市場、2)労働市場における保険制度、3)積極的なマクロ経済政策、から成立しています。これらの特徴は今日の日経済のあり方を考える上でも示唆に富むと僕は思います。 1)について。90年代以降のヨーロッパでは経済部門間での資源再分配が急速に進んでいて、なおかつその再分配は経済全体の生産性を増加するのに貢献している。つまり衰退産業から成長産業への資源の移動が増加している。もちろん人的資源の再分配に焦点をあてても、職の喪失などの「痛み」が存在する可能性がこの

    アメリカとは違う経済モデルは可能か?
  •  人間関係希薄化をめぐる視点(山形浩生vs山田昌弘) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    『国民生活白書』をめぐる見方の異なる論説を続けて読む機会がありました。ひとつは『サイゾー』8月号の山形さんの「山形道場」です。 山形さんは、『国民生活白書』での(家族、地域、職場での)人間関係希薄化への警鐘に異論を提起しています。人間関係の希薄化は皆が望んだことなのだからと。濃い人間関係はもはや面倒なだけではないか、そして互助組織みたいなものに全面的に頼らなくてはいけない社会ではもはやないから(それだけ豊かになったから)、人間関係が変化したのだ、と。 もちろん「人間関係」というのは複雑なものですし、山形さんの主張は、この「人間関係」が希薄化したからといって、それを政府が音頭とってどうなるもんじゃないだろう(人々が自発的に選択した結果であることが濃厚だし、市場の失敗という明白な証拠はない)、ということでしょう。 それに政府はおせっかいはやめて、経済の安定化に邪魔にならないようにしていれば、社

     人間関係希薄化をめぐる視点(山形浩生vs山田昌弘) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ