睡眠は人間に限らず生物にとって必要不可欠。書店やインターネット上でも、睡眠に関するさまざまな情報が氾濫している。昔から「寝る子は育つ」といわれるが、むしろ日々の激務に励む40~50代こそ、正しい睡眠の知識を身に付け、心身ともに頑強であり続けたい。そこで睡眠研究の第一人者である国立精神・神経医療研究センターの三島和夫先生に、睡眠にまつわるさまざまな“真常識”を伺った。 「目覚めスッキリ=いい睡眠」ではない 働き盛りのビジネスパーソンの中には、眠りに関してお悩みの向きも多いだろう。いわく「最近どうも寝つきが悪い……」、いわく「若いころに比べて眠りが浅いような気がする……」、はたまた「夜中にちょくちょく目が覚める……」などなど。これらのことから、「自分は睡眠障害ぎみか?」と心配する人も少なくない。 いきなり身も蓋もない結論になるが、治療が必要な不眠症でない限り、睡眠時間が短くなったり、夜間に目が