【台北・大谷麻由美】北朝鮮の趙成奎(チョ・ソンギュ)国家観光総局副総局長が今月11〜14日、台湾を訪問し、テレビ番組に出演して北朝鮮への観光を呼び掛けた。21日夜に放送された人気番組「台湾演義」(民間全民テレビ=通称・民視)では、趙副総局長が流ちょうな中国語で「平壌−台北のチャーター便を準備したい」と訴え、北朝鮮と台湾の観光交流促進をアピールした。外交関係のない北朝鮮の関係者が台湾でこうしたPRを公然とするのはまれだ。 趙副総局長は、台湾の観光業者の招待で観光ビザをシンガポールで取得し、私人として台湾入りしたという。訪台は3回目。 21日夜の番組に趙副総局長とともに出演した李応哲(リ・ウンチョル)朝鮮国際旅行社副社長は日本語で「希望としては年内に首都圏(平壌)に10万人ぐらいは(観光客を)受け入れたい」と述べた。中国語や日本語を話せる人材が豊富だと強調することで、観光事業の促進を図ろうとし