「アベノミクス」で円安・株高が続く日本。人々は日本経済復活への期待に胸を膨らませている。そのアベノミクスで金融政策の柱となるのが、インフレターゲット(物価上昇率目標)を2%に定め、大胆な金融緩和によって、デフレと円高から脱却するというシナリオだ。それには、新たな金融政策レジームの構築も必要となる。これまで多くの課題を指摘されてきた日本銀行の本来あるべき姿や、とるべき金融政策のスタンスとはどんなものか。また、アベノミクスの効果とはいかほどのものなのか。日本のリフレ派経済学者の代表格として知られ、次期日銀副総裁にも名前が挙がる岩田規久男・学習院大学経済学部教授に、論点を詳しく聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 編集長・原英次郎、小尾拓也) ――まずは、日本銀行のあるべき姿や、とるべき金融政策のスタンスについて、詳しくお話を聞かせてください。政府と日本銀行は、1月下旬に行なわれた日銀金融