吉野さんらが開いたシンポジウム「ナルシストランス宣言」。会場には大学側に撤去された写真を掲示した=京都市北区の立命館大、小林写す 立命館大(京都市北区)で性同一性障害に関する写真展をめぐって論争が起きている。院生が開いた写真展を大学側が「公共の場にふさわしくない」と撤去したのが発端だ。院生は「見たくなくても見なければいけない現実はたくさんある」と譲らず、指導教官と大学側が3日、会合を持ち、打開策を探る予定だ。 写真展を主催したのは院生のプロジェクト「クィア・スタディーズ研究会」で学外の研究者らも協力した。研究会は「身体と性――この曖昧(あいまい)な点と線」のテーマで1月19日、学生ラウンジ2カ所に、性同一性障害と診断された院生らが裸でポーズをとった写真計約90枚を展示した。 女性の体で生まれ、性同一性障害と診断された先端総合学術研究科博士課程2年の吉野靫(ゆぎ)さん(26)も、裸で立