(英エコノミスト誌 2009年7月18日号) 過去の失敗を繰り返さないために、経済学という学問はどう変わるべきなのか。 過去にいくつも弾けてきた経済のバブルの中で、経済学そのものの評判以上に派手に砕け散ったものは少ない。 ほんの数年前まで、陰気な学問と呼ばれる経済学は、麻薬取引から相撲に至るまで、あらゆる人間の行動を説明する手段として称賛されていた。ウォール街は、ゲームの理論の専門家やオプション取引のモデルの開発者を求めて、一流大学を探し回った。 公的な場では、政治家よりもエコノミストの方がはるかに信頼できる存在と見なされていた。ジョン・マケイン氏は、時の米連邦準備理事会(FRB)議長、アラン・グリーンスパン氏があまりに必要欠くべからざる存在なので、もしグリーンスパン氏が死んだら、大統領は「彼の体を起こしてサングラスをかけるべきだ」とジョークを飛ばした。 ところが過去80年で最大