闘争の線を引け ― 特集:反骨の映画監督ロバート・アルドリッチ MASTERS OF WAR 常に男たち、女たちの意地と誇りをかけた命がけの闘い、サヴァイヴァルの様子を正面から見据えて骨太なタッチで描き続けた、戦後ハリウッドきっての活劇映画の名匠、ロバート・アルドリッチ(1918―1983)。文字通りの戦場や無法の西部、灼熱の砂漠、闘技場は言うに及ばず、彼がその眼差しを向けると、深夜のハイウェイやビーチハウス、老女たちの暮らすゴシック風の邸宅、はたまた貨物列車などが、たちまち激烈な闘争の場=アリーナへと変貌する。弱肉強食の待ったなしの冷酷非情な論理が支配するその極限状況下で、アルドリッチ映画の主人公たちは、彼らを取り巻く周囲の連中の剥き出しのエゴや憎悪、敵意にさらされて深く傷つき、時には遂に息絶えることになろうとも、最後まで決して諦めることなく必死に闘い続けるのだ。 そして、ほかならぬアル