性教育のあり方が問題視され、教員が厳重注意の処分を受けた東京都立七生養護学校(東京都日野市)の元校長(61)が、学級数を虚偽報告したなどの理由で教諭に降格させられた都教委の処分は「性教育を問題視した別件処分だ」などとして、都に取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が9日、東京高裁であった。大谷禎男裁判長は処分取り消しを命じた1審東京地裁判決を支持、都側の控訴を棄却した。 大谷裁判長は1審の判断同様、「虚偽報告は行っておらず、処分は権利の濫用だ」と指摘した。一方で、性教育の可否や、処分に性教育が影響していたかについては判断しなかった。