加工用米高騰で苦悶する食品業界農業政策の失敗が震災で露呈

Close Up 激動する世界経済の流れに、日本も無縁ではいられない。政治・経済、企業・産業、社会の注目テーマをクローズアップし、独自の視点、切り口で「詳説」する。 バックナンバー一覧 せんべいや味噌、和菓子、日本酒などの主原料となる加工用米の価格が高騰し、食品業界が苦悶している。同じうるち米にもかかわらず、用途別に交付金で生産調整を図る農業政策の無理が、震災による米不足で露呈した。家畜が新米を食べ、人間が古米を食べる歪みを生み、伝統食の存続を危うくしている。 「このままでは値上げをしないとやっていけないが、顧客が受け入れてくれるか不安だ」 せんべいが特産の千葉県野田市で70年近く営業する老舗米菓店、藤井本店の4代目社長の藤井浩一氏は、主原料の加工用米（うるち米）の値上げを前に困惑する。 せんべいの原料である加工用米が今秋、1キログラム当たり約160円から約220円へ約38％も値上がりする

[a1ot]

日本酒は国産米しか使えないことになっている（日本酒造組合中央会）。うるち米の主食米、飼料用米、米粉用米、加工用米は、人為的に区分しているだけで転用は可能だが、法律で禁じている

[hatebnewone]

飼料米に市場価格の5倍以上の補助金がでるため、人用の米の値段が上昇している。家畜に高額な米を与えるなど論外だ。高騰したといってもトウモロコシは30円 / キロ。飼料米への補助金は約150円 / キロ。

[paravola]

用途別に交付金で生産調整を図る農業政策の無理が、震災による米不足で露呈

[hozho]

「せんべいや味噌、和菓子、日本酒などの主原料となる加工用米の価格が高騰し食品業界が苦悶している。同じうるち米でも用途別に交付金で生産調整を図る農業政策の無理が、震災による米不足で露呈した。」