(2014年9月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 今年の初め、投資家向けの大きな会合で「地政学的リスク」について講演する機会があった。ロシアから中東、南シナ海、ユーロ圏に至るあちこちの状況を駆け足で説明した。その後、同じように演壇に立った著名なプライベート・エクイティー投資家とコーヒーを飲みながら話をすることができたので、地政学的リスクのことをどれぐらい考えているのか尋ねてみた。 彼の返事はこうだった。「ほとんど考えませんね・・考慮するのはもっぱら会社とキャッシュフロー、投資案件そのものですよ」 戦争や地政学的混乱を尻目に活況を呈する株式市場 この人物は、マドリードまで私のジェット機でお送りしましょうかという言葉で会話を締めくくったほどの大金持ちだから、この発言を聞き流してしまうのは賢明ではあるまい。投資家にしてみれば、政治のニュースはスポーツニュースよりは少し大事かなという程度の、
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